FM89.3MHz
任侠史上、最も喋る男
仁義なき左遷。俺のシノギはミニFM。
人間、やってやれない事はねぇ。精一杯やるんで、ヤクザもカタギも、聞いてくれ。
15年の勤めを終えて、久しぶりに大川組に戻ってきた準次。世の中はすっかり変わり、小学生が株を転がす時代。
携帯電話も使えない任侠男、準次の新たなシマは、借金のカタに押さえたミニFMだった。非常に頼りない子分の太郎を連れて、困惑しながら小さなラジオ局「FM89.3MHz」に向かう。するとそこには、萌え系アイドル、ゆかタンが一人でラジオを続けていた―。
赤字続きで、存続の危機にある「FM89.3MHz」。準次は歌舞伎町にいる、昔の仲間にスポンサーを頼む。ある日の本番直前、DJのゆかタンは時間に間に合わなくなり、スポンサーのため仕方なく準次がDJをやる事に。戸惑う準次と、取り乱す太郎。ドタバタしながら番組は進み、準次は本音を連発。すると、準次は歌舞伎町で話題となり、遂にはゆかタンと二人でDJをやる事に。番組内で抗争中の組同士を手打ちにしたり、人生相談に乗ったりと人気を博していく。新宿では大川組若頭の川端が、ご法度のシャブを売っている。それ知った準次の元に、命を狙う黒い影が近づく…。
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