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皇族への五輪招致ご協力要請は「政治利用」じゃない?

2013/11/14 10:58 投稿

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高森明勅の『今昔モノ語り』

『文藝春秋オピニオン2014年の論点』に
八木秀次氏の一文が収められている。

タイトルは「高円宮妃久子さまのIOC総会スピーチは
『皇室の政治利用』か」。

そのポイントは以下の通り。

「ことの発端は、五輪招致を経済成長の『第4の矢』
としたい安倍晋三政権が皇室も招致に関わって頂きたいと
考えてきたこと」

「政府関係者は東京招致には久子さまのご協力が不可欠と判断した」

「直接の関与ではない形で、久子さまのご存在が東京招致を実現した」

「久子さまのスピーチは『皇室の政治利用』とは言い難い」

「鳩山由紀夫政権時の…中国の習近平副主席(当時)とのご引見を…
ごり押ししたのとは異なる」

「政府も皇室に敬意を持ち、品位を汚さないよう配慮し、
久子さまも皇族の節度を守られた」

「国家的事業に関する皇室のぎりぎりのケースの前例と
考えるべきだろう。
そうすれば、なし崩しに政治利用に道を開くことはない」ー。

しかし、この文章には肝心な
「皇室の政治利用」の概念規定が、一切ない。

何の基準も示さないまま、「言い難い」とか、
「ぎりぎり」などと言われても、残念ながら全く説得力はない。

私の作業仮説的な定義は先に示した。

改めて掲げると、こうだ。

「特定の政治主体が、自らの政治目的を達する為に、
皇室の存在を恣意的に手段とする行為」。

この定義を判定基準にして、今回のケースを考えてみるとどうか。

念のために、誤解のないよう整理しておくと、
ここで問われるべきは、高円宮妃久子殿下にIOC総会への
ご出席とスピーチなどを強硬に「要請」し、
それを実現させた行為であって、妃殿下のご行為ではない。

「利用」が問題視されているのだから当然のことながら、
くれぐれもこの点は、混同しないように注意すべきだ
(八木氏は、妃殿下のスピーチが政治利用とは「言い難い」と
主張していて、見当違いも甚だしい)。

それを前提に検討すると、まず行為の主体は「安倍晋三政権」。

具体的には下村博文文部科学大臣や杉田和博官房副長官らが粘り腰で、
宮内庁に要請を繰り返した。

まさに「特定の政治主体」による行為だった。

ではその行為の目的は?言うまでもなく、五輪の「東京招致」。

で、その招致が安倍政権の経済政策の「第4の矢」と
位置付けられるものだったことは、八木氏自身も認めている。

紛れもなく、明確な「政治目的」を持った行為だったことになる。

しかもその要請は無論、
法令や慣例など客観的なルールに基づくものではなかった。

もっぱら政権の「恣意」による。

つまり今回の要請は、安倍政権という「特定の政治主体」が、
同政権の経済政策の「第4の矢」として、
五輪の東京招致を成功させたいという
「自らの政治目的を達する為に」、「皇室の存在を」まさに
「恣意的に手段とする行為」だった、と断ずる他ない。

どこから見ても百パーセント「皇室の政治利用」そのもの。

少なくとも私の定義による限り、そう結論するしかない。

もし政府が「皇室に敬意を持ち、品位を汚さないよう配慮し」
たのであれば、この度のような要請は、厳に慎んだはずだ。

高円宮妃殿下が「皇族の節度を守られた」のは勿論だ。

しかしそれによって、安倍政権による公然たる
「皇室の政治利用」が免罪される訳では、決してない。

八木氏は、天皇陛下が東京都の猪瀬直樹知事に
祝意を表された事実をもって、
「風岡(宮内庁)長官が述べた『両陛下もご案じではないか』
とは何のことだったのか」と不審がっている。

氏は、陛下が「皇室の政治利用」を深く憂慮されていたら、
猪瀬知事に八つ当たりでもなさると想像していたのか。

また彼は、陛下が昭和の東京五輪後の、
第2回パラリンピック開催に尽力されたとして、
今回の件を何とか弁護しようとしている。

だが、はっきり経済政策の一環に位置付けられた今回のケースと、
障害者への国民的関心の喚起に御心を砕かれたことの、
どこが共通しているのか。

詭弁を通り越して、陛下に対してこの上ない非礼だ。

この度、宮内庁が強く難色を示す中、
敢えて強行したこれほど明白な「政治利用」を、
「ぎりぎりのケースの前例」などと見なすことは到底、許されない。

これを「前例」などにしたら、「なし崩し」どころか、
歯止めなき「政治利用」にお墨付きを与える結果を招くのは、
火を見るより明らかだ。

今回のことを「政治利用」ではないと言い張ろうする者たちは、
皇室の尊厳と安倍政権の評判の、一体どちらが大切なのか。

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テーマ「政治権力と天皇」



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