10月1日、警視庁は新種のコンピューターウイルスやサイバー犯罪の手口について、分析や研究に取り組む「ネットワーク捜査指導室」を発足させました。
警視庁は、すでにサイバー犯罪に対応するセクションを設け、専門の捜査官を配備していますが、金融をはじめとした深刻なサイバー犯罪に対応すべく、今回の新部署発足に至った模様です。
ネットワーク捜査指導室に配属される捜査官は19人。発足式にあたって高綱直良警視総監は、「新たなインターネットサービスを犯罪ツールとして利用されるケースが増えている。サイバー空間の脅威を常に意識し、警視庁全体のサイバー犯罪検挙能力を高めてもらいたい」といった旨の訓示を行いました。
配属される19人の捜査官は、民間の情報セキュリティ会社と連携して、サイバー犯罪の情報を共有し、すでに警視庁内に配備されている捜査官と連携を取りつつ、的確な指導を行うとのことです。
警察庁の統計によると、インターネットバンキングなどを悪用した不正送金は、今年6月までに18億6000万円を越えており、過去最悪と言われた昨年を既に越えている状態です。金融機関の口座をハッキングするような大胆な方法ではなくても、LINEなどを通じた詐欺やSNSなどのなりすまし等の被害など、サイバー犯罪はあとを絶ちません。
サイバー空間を利用した金融犯罪だけでなく、ポータルサイトからの個人情報の大規模な盗用、公共機関などのサイトを通じた破壊工作、個人のパソコンやスマートフォンを狙った攻撃、威力業務妨害や個人への名誉毀損などといった問題など、サイバー空間で起こる犯罪は様々な問題が懸念されています。
取り締まりの強化について、様々な意見がありますが、既に英国などではネットの監視が行われており、サイバー空間での犯罪について厳密な取り締まりが行われています。法整備を含めた上で、この問題についての今後の動向を見守りたいですね。
写真は 足成 http://www.ashinari.com/ より
※この記事はガジェ通ウェブライターの「松沢直樹」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?
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