大きな鍋で作るのは10万人分の豆カレー。インドの聖なるキッチンの舞台裏を追う映画『聖者たちの食卓』の上映が9月27日に決定。予告編動画も公開されています。
『聖者たちの食卓』は、インドのシク教総本山にあたるハリマンディル・サーヒブにて、500年以上続く、人種も、階級も、宗教も関係なく、お腹を満たすことが出来る共同食堂を映したドキュメンタリー。2012年の東京国際映画祭、ナチュラル TIFF 部門にてグランプリを受賞しています(原題/Himself He Cooks)。
ハリマンディル・サーヒブでは毎日5〜10万食が巡礼者や旅行者のために、すべて無料で提供されています。そこは宗教も人種も階級も職業も関係なく、みなが公平にお腹を満たすことができる「聖なる場所」。想像すらつかない沢山の食事は、毎日どのように用意されているのか? スクリーンに映し出されるのは、驚くべきキッチンの舞台裏と、それに関わる人々の一切無駄のない神々しい手さばき。もちろん、近代的な調理器具は使わず、全てが手仕事で行われています。
監督は、自らも移動式キッチンのシェフとして腕をふるうベルギーのフィリップ・ウィチュスとヴァレリー・ベルトー夫妻。黄金寺院で何世紀にも渡って続く「聖なるキッチン」のコンセプトに感銘をうけ、映画の制作を決意。訪れた人々があらゆる差別や偏見を気にせず、同じ鍋のごはんをいただく“大きな団らん”と、それを支える人々の無償の労働。その姿はファストフードやコンビニ弁当による「ひとりご飯」が当たり前となってしまった私たちに、「食」という人の営みの原点を思い出させてくれます。
インド黄金寺院に古くから伝わる食卓の風景に、心解きほぐされる極上のショ ートトリップ・ドキュメンタリー。これを見れば、今夜の食卓は少し違って見えてくるはず。
映画『聖者たちの食卓』は2014年9月27日(土)より、渋谷アップリンク、ほか全国順次公開。
映画『聖者たちの食卓』予告編
https://www.youtube.com/watch?v=NAsa5gzQROM
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