かわいくて、ついつい甘やかしてしまいがちなペットの猫。ごはんを好きなだけ与えて、太ってしまったりすることはありませんか? 最近“メタボ猫”が増えているという話を聞いたので、メタボ気味という編集部スタッフの猫に“猫ドック”を受診してもらい、獣医さんにお話をうかがってきました。
400人の猫の飼い主に実施した調査では、「愛猫は太っていると思いますか?」という質問に「太りすぎ(5.5%)」「やや太りすぎ(32.8%)」と、4割近くの飼い主が自分の猫が太っていると自覚しているのだとか。原因は「運動不足(68.0%)」「フードの食べすぎ(54.9%)」といったものが多く挙げられています。
編集部スタッフの愛猫、ニコルちゃん(メス・7歳)も、「最近メタボ気味かも?」と心配されている猫。2匹で飼っているそうですが、もう1匹が残したごはんまで食べて、食べすぎになってしまっているのだとか。実際にメタボになっているのかどうか、調べてもらうことにします。
今回は東京・白金にある白金高輪動物病院にご協力いただき、“猫ドック”を受診してお話をうかがうことにしました。
まずは診察台の上で身体検査。体重測定の後に聴診、触診、問診で体の状態を調べていきます。診察を担当していただいた佐藤貴紀院長によると、避妊処置をした猫は食欲が抑えられなくなるそうで、室内で飼われる猫はなかなかカロリーが消費できないことから太りやすくなるのだとか。身体検査の結果は問題なし。
続いて血液検査。注射器で血液を抜いて測定器で分析します。ちょっとチクっとするけど頑張れ、ニコルちゃん!
次に超音波検査を実施。プローブを当てて腎臓、肝臓、脾臓、膀胱を調べていきます。ニコルちゃんの場合、肝臓が少し大きくなっているため脂肪肝の傾向がありそうとのこと。
最後にレントゲン検査をして“猫ドック”は終了です。ニコルちゃん、お疲れさまでした!
結果はすぐに教えてもらえます。血液検査の結果、ALTという値とタンパク質、コレステロールが高めだったとのこと。「脂肪肝になりかけている」と佐藤先生。レントゲンでも、皮下脂肪と内臓脂肪がつき始めていることが分かったそうです。基本的に室内で飼育し、食べ物が充実していることから、最近ではこのようなメタボ気味の猫が増えてきているとのこと。
「ダイエットを試みる必要があるかもしれませんね」という佐藤先生に、今後のアドバイスを聞いてみました。猫は犬と違って外を散歩させるなど運動させるのが難しいため、ダイエットフードでカロリー制限していく対策が中心になるそうです。
商品名に“メタボリック”がはいったダイエットフード『メタボリック エネルギーコントロール ターキー(ネスレ日本)』など、ダイエットをうたうダイエットフードは、動物病院やホームセンターで販売されています。愛猫の味の好みに合わせて選んでみましょう。
“メタボ猫”の状態を放置するとどうなるのでしょうか? 佐藤先生によると猫の場合、糖尿病、すい炎、脂肪肝からの肝硬変、間接疾患、心臓病といったリスクがあるほか、皮膚の免疫力が低下して脱毛や皮膚炎になることもあるそうです。メタボ気味が気になる猫には、体重管理を気にかけてあげたいですね。
メタボリック エネルギーコントロール ターキー(ネスレ日本)
http://nestle.jp/brand/one/cat/lineup/metabolic.html
取材協力:
白金高輪動物病院
港区白金1-16-5 1F
03-3280-7703
http://www.forpets.jp/
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