いよいよ今週金曜日に公開の迫った『アナと雪の女王』。さまざまな予告映像を見て期待感の高まっている人も多いことだろう。『YouTube』にアップされた主題歌「Let It Go」の25カ国語版では、松たか子が歌う日本語版パートが外国人の間で「kawaii!」と好評を博していた。
ところで、予告映像に登場するキャラクターが歌っているのを見ていて、何か気付いたことはないだろうか。むしろ自然すぎて気付かない人がほとんどかもしれないが、各言語の発音に合わせて、違和感のないように口が動いているのだ。
この自然な口の動きは、アニメーターが1フレームごとに描いているわけではなく、「リップシンク」と呼ばれる技術の賜物だ。
CG技術における「リップシンク」とは、音声に含まれる母音を中心としたまとまり――音節――を識別し、それに合わせて3DCGモデルの口周りの筋肉の動きを自動生成してくれる技術のこと。『Let It Go』25カ国語版のように、たとえ異なる言語をつなぎあわせた音声であっても、3DCGモデルのほうで自動的に対応してくれるのだ。もちろん、顔がアップになるような場面では、今でも手作業による細かい調整をしているはずだが。CGアニメやゲームの制作現場では既に一般的な技術になっていて、出来上がっている映像を見ながら声優が演技する“アフレコ”が必要ではなくなるため、制作の自由度が上がり、作業の効率化が計れる。
『アナと雪の女王』では、「リップシンク」の他にも、たくさんの最新CG技術が駆使されている。特にこだわっていると言われるのが雪と描写。コンピュータグラフィックスの国際会議『SIGGRAPH 2013』でディズニーが発表した雪のシミュレーションデモ映像は、多くの技術者に感銘を与えた。リアルタイムで描画するゲームでは到底真似できないような高度な物理シミュレーション映像が見られるという意味でも注目の映画だ。
画像:disneyjpより引用(『YouTube』)
動画:『アナと雪の女王』「Let It Go」(25ヵ国語Ver.)(『YouTube』)
https://www.youtube.com/watch?v=6Qk5Fc1Vdqk
参考動画:
リップアニメーションを自動作成するAfter Effectsスクリプト:Auto Lip-Sync(オート リップ-シンク)(『vimeo』)
http://vimeo.com/64698725
Disney's Frozen - A Material Point Method For Snow Simulation(『YouTube』)
https://www.youtube.com/watch?v=9H1gRQ6S7gg
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