今回はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。
■続・人間は非効率を好む
「誠意」の本質は「無駄」だ。石ノ森章太郎のマンガ「HOTEL」だったと思うがこんな話が載っていた。
飛行機のスチュワーデスは、客から雑誌や新聞を要求された時、たとえそれが売り切れであることがわかっていても、一度控室に戻り、その雑誌や新聞が空であることを確認し、再度客のところに行って「もうしわけありません、売り切れです」と言わなければならなという。
つまり客は自分のために相手が手間をかけてくれたことに納得するわけだ。
* * *
ふと思ったのだが、上記のように体を動かす形の手間のかけ方ならわかりやすい。頭の中の思考の場合はどうだろうか。相手の要求や質問に対して、長年蓄えた知識を総動員し、さらに思考力をフル回転させても、外からはそえが見えない。ひとこと「検討した結果、それは無理です」となる。相手は怒るよね~。「ホントに検討したのか!?」と(苦笑)。
まあその意味では報告書とかは、「こんなに検討しました」という証のために書くようなものだ。だから分厚ければ分厚いほどいい。書くのにかけた時間=その報告書の価値なのだ。内容=価値なのではない(笑)。
そもそも報告書は検討した過程ですらない。報告書を書くのは検討が終わった後であり、結論からさかのぼって書くわけだ。最初そこまで細かく考えなかったようなことも、後付で書く。読みたくなくなるようなぶ厚い報告書を受け取って、人は初めて満足するのだ。
関連記事:
「人間は非効率を好む」 2014年2月16日 『ガジェット通信』
http://getnews.jp/archives/513543
執筆: この記事はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。
寄稿いただいた記事は2014年02月13日時点のものです。
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