9月29日、東京・ニューピアホールにて『アニマックス 第7回全日本アニソングランプリ supported by ひかりTV』(以下、『アニソングランプリ』)が開催された。『アニソングランプリ』とは、アニマックス主催で2007年から毎年開催されている日本最大規模のアニソンによる音楽オーディションだ。グランプリ受賞者には、翌年放送されるアニメの主題歌にてメジャーデビューすることが約束されていることから、参加者の熱意も実力も非常にハイレベルなものとなっている。過去のグランプリ受賞者には、第1回の喜多修平をはじめ、佐咲紗花、鈴木このみなどアニソン界にその名を残す実力派アーティストが名を連ねている。
第7回となる今回は過去最多となる10320組もの応募が殺到。その中から地方予選を勝ち上がった12名による決勝戦がこの日行われた。決勝戦は3ステージに分けて行われ、1stステージで12人から6人に、2ndステージでさらに3人に絞られ、3rdステージで優勝者が決まるというもの。そのうち1回戦と2回戦のどちらかで必ず“アップテンポ”と“スローテンポ”のどちらの曲も歌わなければいけないというルールがあり、ただ得意なジャンルの曲を上手に歌えればトップになれるというものではない厳しい大会であった。
●実力が拮抗! ハイレベルな未来のアニソンシンガーたち
1stステージでは、12人の挑戦者たちがそれぞれのパフォーマンスを披露した。12人全員がそれぞれ自身の想いや今の自分自身の全力を歌に込め、個性豊かな歌声が開場内に響き渡った。オーディションなので独特の緊張感はあるものの、アニソンを好きな人たちが歌い、アニソンを好きな人たちが観戦しているため肩の力を抜いて楽しく観られるのが『アニソングランプリ』の魅力の一つであろう。多くの観客に見守られながらも今持っている自分の力を全部出しきるその姿は、観ていてとても心に強く感じるものがあった。さすが激戦を勝ち抜いてきただけあって、どの挑戦者も実力は十分あり、まさに立つべくしてここに立っている12人であったに違いない。
その中を勝ち抜いて頂点に立ったのが小林竜之(24)である。1stステージで『夏目友人帳 参』の「君ノカケラ feat 宮本笑里」をしっとりと歌い上げ、続く2ndステージでは第1回優勝者である喜多修平の曲『緋色の欠片 第二章』の「君だけを」を歌唱して見事FINALステージに進出。FINALステージでは、『続 夏目友人帳』の「あの日タイムマシン」を熱唱し、見事10320組の頂点に立った。小林は昨年の『第6回アニソングランプリ』で予選敗退しており、その悔しさをバネに1年間今日のために練習を続けてきた努力家だ。これからプロになることについて小林は「毎日精進して歴代優勝者のように活躍したい」とコメントしている。また、審査委員長からは「満場一致だった。歌唱力だと甲乙つけがたいが、心に届いた」とのコメントもあり、今後も心に響くアニソンを歌ってくれることだろう。
小林は来年放映されるアニメでのデビューが決まっており、喜多修平以来2人目となる『アニソングランプリ』男性アーティストの今後の活躍に期待だ。
アニソングランプリ公式サイト
http://anigp.animax.co.jp/
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