「も」と書かれたブロックを『iPad』の画面に置くと「も」と認識され、同時に「り」のブロックを置くと「森(もり)」が画面に現れる――そんなちょっと不思議な体験を通じて遊びながら学べる『Tangiblock(タンジブロック)』のタッチ&トライイベントがアップルストア銀座店で開催されました。いろんな遊びや学びを生み出せそうな『Tangiblock』を触ってきたのでレポートをお届けします。
●ブロックを使ってさまざまな操作が可能
『Tangiblock』は、ベネッセコーポレーションが『こどもちゃれんじ』25周年を記念してマサチューセッツ工科大学メディアラボの協力のもとに開発した学習用ブロック。50コのブロックで構成され、50音やアルファベット、数字など任意の50種類のIDを割り当てて使うことができます。
ブロックの裏側には導電性の炭素素材が使われていて、裏面の突起による画面のマルチタッチを認識する仕組み。今のところ10点マルチタッチに対応する『iPad』を対象にしています。『iPad』アプリ側は座標や向きを検出できるほか、2コのブロックを同時に認識したり時間差で認識することもできるので、2コのブロックでさまざまな操作が可能。
●遊んで学べるサンプルアプリ
ひらがなのラベルを貼ったブロックで2文字の言葉を作るサンプルアプリでは、それぞれの文字を読み上げて言葉になると、「あり」とできた言葉を読み上げてアリのアニメーションを表示。ブロック遊びで文字と言葉を学んでいくことができます。
「あ」「り」の順番にブロックを置くと、画面に現れたアリが「あ」のブロックの位置から「り」のブロックの位置まで歩いていくサンプルも。ブロックの座標とタッチした順番を認識できることが分かります。
色インクをブロックでくみ上げて混ぜると、混ざった色の生き物が登場するサンプルもありました。ブロックをひねる動きを認識しているわけです。
●アプリ開発とアイデアコンテストを実施
将来的には『こどもちゃれんじ』のカリキュラムに入れることも検討しているという『Tangiblock』。学習教材はもちろんですが、アナログとデジタルを組み合わせたユーザーインタフェースは、ゲームなどエンターテインメント分野でも新しい遊びを生み出せそうです。企画を担当したベネッセコーポレーションの渡邊慶氏は「フィギュアを乗せる台としてブロックを使っても面白いのでは」と、用途の広がりに期待しています。
現在、この『Tangiblock』を使った『iPad』アプリコンテスト『Tangiblock Developer's Program』が開催中。アプリで応募するアプリ部門とアイデアで応募する企画部門で参加でき、参加費の3万2500円を支払うと下記が提供されます。
・『Tangiblock』50コとデモアプリ
・『Tangiblock』用アプリ開発に必要なSDK(Software Development Kit)とサポート、イラストや音声の素材集
・10月27日に開催されるセミナー『Tangiblock 1day DAIGAKU』への参加権
『Tangiblock』をいち早く触ってみたい、アプリを作ってみたいという人は参加してみては。コンテスト賞金は総額70万円。2014年4月19日に結果が発表されます。参加するクリエーターやアプリ開発者からどんな遊びや学びのアイデアが提案されるのか、今後が楽しみですね。
・『Tangiblock Developer's Program』概要
賞金:総額70万円
募集部門:アプリ部門、企画部門
参加募集期間:2013年9月30日まで
セミナー開催:2013年10月27日
『Tangiblock』発送:2013年11月中旬~12月末
アプリ応募期間:2014年2月25日まで
結果発表:2014年4月19日
参加費用:『Tangiblock』本体50個とアプリ開発キット、セミナー、コンテスト参加費含み3万2500円(税・送料込み)
ウェブサイト:
http://www.shimajiro.jp/tangiblock
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