2013年3月卒業の大学生の就職率は93.9%と、2011年の91%から年々改善されてきている。とはいえ、2008年の96.9%から見るとまだまだ途上であることがわかる。2011年11月に学生を中心とする団体が行った就活ぶっこわせデモには100人を越える参加者が集まった。このデモに見られるように、大学生は就活にたくさんの不安を抱いている。
そんな就活のスタイルがいま、変わってきている。
2012年、人材サービスの提供を行う株式会社カケハシスカイソリューションズが開設した就職情報サイト『ミートボウル』が面白い。採用支援の方法が個性的で話題となっている。いくつか紹介しよう。
アメフト採用スポーツの中でも戦略性が高いといわれているアメフト。ポジションによって大きく変わる役割、互いを支え合うチームワーク。数々の練習と試合で培ってきた、思考力とコミュニケーション力、そしてそのベースとなる体力は、ビジネスの世界でも求められている力です。
学生芸人採用
アマチュアお笑い芸人として、ライブで笑いをとりまくってきた方を募集します。目の前の観客をどう笑わせるか、どう楽しませるか。そんなことを日々研究してきた学生には、人並み外れたコミュニケーション能力、場の空気を読む力、そして度胸があると考えます。何よりも、人を楽しませ、喜ばせるというのはあらゆるビジネスの基本中の基本。どんな状況でも笑いを取ってきたその力で、ぜひ内定も取ってください。
黒帯採用
ただ体力が優れていればいいわけではないですよね。時間をかけて身につけた「技」と「心」が求められる武道の世界。積み重ねた研鑽を讃えて、黒帯が与えられるはずです。今後、「技」がそのまま活かせるというわけではないですが、培ってきた「体」と「心」をさらに磨きあげて、これからは、「ビジネス道」の黒帯を目指しましょう。
ネトゲの神採用
通常の選考の場ではなかなか言えないけど、実は結構すごいこと。たとえばネットゲームの中では誰もが知っている有名プレイヤーだとか。時間をかけるだけじゃない、お金を使うだけじゃない。 ゲームシステムを完全に把握したうえで、最も効率のいい方法を見出す。 ゲーム上とはいえ、他のプレイヤーたちとの人脈も築きあげ、あらゆるシーンを有利に運ぶ。 そんなレベルの方々なら、現実のビジネスもちょちょいっとこなしてくれそうな期待感があります。 いかがでしょう、神プレイヤーのみなさん、戦場を三次元に移してみませんか?
※ミートボウルより引用
このようなユニークな採用で就活の支援をしているミートボウル。2014年卒の学生はすでに麻雀採用による内定者がいる。「ゲームやお笑いで就職なんて!」と思われる方もいるかもしれないが、自分の得意な分野で就活ができるということは就活生にとっては他人よりも有利だし、企業側としてもその人の個性を簡単に見ることができる双方にとってのチャンスだと思う。
※この記事はガジェ通ウェブライターの「橘友季」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?
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