2002年より毎年開催され、夏の恒例となった音楽フェス「a-nation」。エイベックスに所属するアーティストが一同に介するライヴイベントというイメージが強いかもしれませんが、昨年よりテーマを刷新。ジャンル、レーベルを越えた新たなエンタテインメントとして注目を集めています。
昨今では夏フェスの数が膨大に増えた事や、音楽が売れない事など様々な要因が合わさって「夏フェス不況」などと言われる事も。そんな中「a-nation」が挑む新たな可能性とは? 8月3日より開催となる「a-nation island powered by ウイダーinゼリー」の特徴や見所について、エイベックス・ライヴ・クリエイティヴ株式会社の蓮見隆昌さんにお話を伺いました。
――まずお伺いしたいのは「a-nation」のテーマを昨年から新しく定めた事についてなのですが。
蓮見:元々a-nationは全国を巡回する「野外フェス」で、エイベックスのアーティストを一同に集めて行っていたイベントでした。2011年で10周年を迎え、次の10年をどのようにしていこうかと考えた時に、これまではアーティストのパワーに頼った集客をしていたなと思ったんです。それが悪い事では無いですが、どうしてもブッキングの状況に左右されてしまうので、これから“企画性”を重視してやっていこう、次のステージにトライしようと。
――今夏開催される「a-nation island」には、すでに倖田來未さんや加藤ミリヤさんはじめD-LITE (from BIGBANG)さんなど豪華でバラエティ豊かなアーティストの参加が明らかとなっていて、かなり幅広いラインナップですよね。
蓮見:様々なジャンルの音楽を集めることで、今までには無い観客の層を取り入れることも出来ますし、正直に言うと同じスタイルを続けていくことに限界を感じた部分もあります。
――レーベルが異なるアーティストを集めるには苦労があったのでは無いでしょうか?
蓮見:他のレーベルさんが参加するとなると、どうしても自然に壁が出来てしまう部分もありましたね。レーベルが変われば考え方、戦略も違うわけだし。そこは社内のブッキング担当の人間が苦労した部分だと思います。結果、アイドルが集まった「IDOL NATION」やアニソンアーティストが集まった「アニジェネ」など、本当に幅広いラインナップが実現出来たので純粋に嬉しいですね。
――そうした魅力的なライブが中心にありながら、音楽以外の施策も盛りだくさんなのだとか。
蓮見:そうですね。エンタテインメントって音楽だけじゃなくて、ファッション、フード、アート、色々な物があります。これからの「a-nation」は、音楽フェスという枠にとらわれずに、全てのエンタテインメントが一箇所に集まるプラットフォームにしたいと考えています。
――なるほど。具体的にはどの様な事を行うんですか?
蓮見:8月3日から8月11日の9日間、毎日ライヴを行うのはもちろんの事、チケットを持っていなくても楽しめるというのが今年の「a-nation island」の魅力です。ステージの周りに有料ゾーンを設けるのですが、アーティストがライヴの合間にブースに顔を出したり、「GirlsAward」とのコラボによる、人気女性ファッション誌9誌が日替わりでプロデュースするファッションショーを毎日開催したり。
――期間限定で現れるアミューズメントパークの様な雰囲気ですね。
蓮見:実際にお化け屋敷を作る予定もありますし、人気ブランドの洋服が最大90%OFFで買えるシークレットアウトレットも開催します。また、フジテレビ「めざましテレビ」が応援する世界の食の祭典「めざましLIVE ISLAND WORLD FOOD CUP in a-nation island」や、ビアガーデンも行う予定なので、夏休み中の皆さんはもちろん、会社帰りに立ち寄れる場所でもあるんですよ。ここでしか出会えない様々な楽しい出来事=お宝が、たくさん散りばめられているので“island”とネーミングしました。
――「a-nation island」は、代々木第一体育館やSHIBUYA-AXなど、渋谷を中心に開催されますが、渋谷にこだわった理由を教えてください。
蓮見:ベタで使い古された言葉だとは思いますが、やっぱり渋谷は流行の発信地だと思うし、楽しみを求めて訪れる人が多い。ライヴハウスも、実は全国で一番多いし、カルチャーを育ててきた街でもあります。後は、「都会のど真ん中でやりたい」という気持ちがあり、日常の中に現れた非日常を演出したかったという理由もあります。
――「a-nation island」に行けば、何かしら楽しい事が待っている! そんな場所というわけですね。
蓮見:そうですね。今後は「夏の渋谷と言えばa-nation」と皆さんに思ってもらえる様に、年々企画を実現していきたいです。こうした取り組みは昨年からスタートして、今年で2回目ですが、来年やもっとその先でこのプラットフォームが確立出来れば、“飽きる”という懸念も払拭出来ると考えています。ライヴはもちろん、ライヴに行く予定が無くても「a-nation island」に遊びに来て欲しいですね。
――どうもありがとうございました!
a-nation island & stadium fes.2013 powered by ウイダーinゼリー
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