みなさんこんにちは、ゲーム実況者のヒラノ課長です。
『Halo 4』というSFスペースオペラの超大作を紹介する前に、まず筆者のことを少しだけ紹介させていただきたい。お恥ずかしながら私は、FPS(一人称視点のシューティングゲーム)はおろか、TPS(三人称視点のシューティングゲーム)さえまともにプレイしたことのないヌルゲーマーである。
筆者がFPSに対して抱えていた漠然たるイメージは、「なんか難しそうで、地味」というFPS愛好家からしてみるとナメとんのかというモノであった(その分オンライン対戦でボッコボコのフルボッコにされたので許してねw)。
ではそんな筆者がなぜ、この『Halo 4』に魅せられ、熱狂しているのか。
その答えは、この『Halo 4』という作品にヌルゲーマーな筆者が大好きな“空想”と“共闘”があり、それらを通して“自分の成長を実感”できていることにある。
『Halo 4』(ヘイローフォー)発売元:日本マイクロソフト株式会社
プラットフォーム:Xbox 360
開発:343 Industries(Haloフランチャイズのために設立されたスタジオ。フランチャイズデベロップメントディレクターのフランク・オコナーを始め、本シリーズに携わっていたスタッフも多数在籍)
ジャンル:FPS
ゲーム内容
キャンペーン:メインシナリオを進めるストーリーモード(詳しくは後述)
インフィニティ:オンライン、またはオフラインで楽しむマルチプレイモード(詳しくは後述)
それでは、筆者のプレイ体験と感想を、順を追って述べていこうと思う。
●mission1:操作を体感せよ!
初めて真剣に取り組む事になるFPSのSF超大作に胸をはずませながら、筆者は意気揚々と「かかって来いやぁ!!」と言わんばかりに説明書を探した! ……しかたないじゃないっすか、初心者なんだし、ま、まずは操作方法と基礎知識を把握しておかないと……。
だがしかし、説明書はどこにも見当たらなかった。そう、このゲームには説明書は付属していないのだ。
「触って感覚的に理解しろってことなんかな?」
そう思い、少し不安ではあるが「やってやるぜ!!」とキャンペーンモードの難易度を迷わずビギナーにした。
そして、ゲーム開始直後のムービーに息を飲んだ……。まるで実写の様だ。人物にはなんの違和感もなしにシワや皮膚が再現されている。光の当たり具合や演出も絶妙で、映画のようにハイレベルなグラフィックなのである。
それはなにも、ムービーシーンだけではなかった。シナリオのほとんどが未知の惑星での戦闘になるのだが、透けている床、独創的なフォルムの建造物など、「ここは本当に戦場なのか?」と疑いたくなるほどの美しい光景に、プレイ意欲をそそられた。
そうそう、肝心の操作方法や基礎知識なのだが、プレイしている内にすんなり理解することができた。ゲーム最序盤から、根本的な操作方法を教えてくれる演出がいくつかあり、なかでも驚いたのが、敵を殴って倒せるところ。FPSと言えば銃撃戦だが、それだけかと思いきや、違ったのだ。
「銃使わへんの!? ……殴っても倒せんねや……」
あとから調べて分かったのだが、FPSの世界では接近戦の攻撃などはよくある話で、しかも、強い。銃でバチバチ攻撃し合うだけではなく、色んな立ち回りがあるのだ。
そしてこの様な演出と、説明書が付属していない理由の一つとして、本作フランチャイズ デベロップメント ディレクターのフランク・オコナー氏は「今回初めて『Halo』に触れるプレイヤーも多いから、上級者の邪魔にならないような形で、初心者に色々な情報を伝えようとしているんだよ」と語っている。
筆者はまんまと、制作陣の思い描いた様に『Halo』の世界に踏み込んでいたのだ。 ……楽しいからいいけどw
●mission2:臨機応変に!
『Halo』はシリーズを通して、伝説の兵士“マスターチーフ”を主人公とした、人類対敵勢力の抗争を描いた叙事詩である。
今作はシリーズ本編の4作目にして、新3部作の序章、いわば新しい物語の幕開けに位置づけられる。なので、『Halo』ってどんなゲームなのか知りたい! と思いながらもなかなかプレイする事がなかった方々は、是非この機会に今作からプレイしてみることをオススメする。そうすれば、“マスターチーフ”をはじめ過去の戦争はどんなものであったのか、『Halo』の第1作目からプレイしてみたくなることであろう、筆者のようにw
話は少しそれるが、今作『Halo 4』は、操作感覚や世界観など、どことなく第1作目に近いという評判をよく見かける。古くからの『Halo』ファンで今作をプレイする方も、今作から第1作へ辿っていく方も、案外すんなりとプレイできるのかもしれない。
話を戻して、この“マスターチーフ”。彼は伝説と呼ばれるだけあって、とりあえず戦闘に携わることはなんでもこなす。人類が開発した武器や戦闘機の扱いはもちろん、異星人の武器や戦闘機までも楽々と使いこなす。つまりプレイヤーは、そんな“マスターチーフ”となって、「多種多様の武器を使いこなしたり、楽しい色んな乗り物にも乗ったりできるよ!」ということだ。
武器は常時2種類を携帯可能で、ライフルやマシンガンに始まり、いかにもSFチックなレーザーソードや光線を発射する銃、ロケットランチャーみたいな重火器も存在する。筆者のお気に入りはスナイパーライフルと、緑の弾丸を放つロッドガン。どちらも撃った時の音が気持ち良い。
更に、手榴弾ともいえるグレネードも複数ある。敵が固まっている所や、狭い場所で効果的に使えたらカッコイイ! オンライン対戦で上手い人はこのグレネードの扱いが上手い! 何回も爆死した!
そして戦闘機は、エアカーや戦車、二足歩行型ロボまであってこちらも多種多様。一つの乗り物の操作方法が分かれば、あとの操作の違いは微々たるものなので、何の気兼ねもなく乗り込むことができる。
これらはキャンペーン、インフィニティ共通事項で、敵から武器や戦闘機を奪い、臨機応変に対応することができれば、楽しみ方は無限大。
「そういやFPSってすぐ死ぬんじゃないの? 一撃でやられるイメージがある」
筆者は最初そんな事を思っていたが、『Halo』に登場する兵士“スパルタン”が身につけているアーマーにはシールドがほどこされており、よほど強力な攻撃を受けない限り一撃死はしない。何発かの被弾でシールドの耐久力がなくなり、そのまま攻撃を受け続ければやられてしまうが、一定時間被弾しなければシールドは全回復する。
安全な場所まで引くことを覚えれば、立ち回り次第ではなかなかしぶとく生き残れるのだ。このシールド制度は、敵にもオンラインの対戦相手にも言えることなので、なかなかスピーディーな操作が要求され、手に汗にぎる!
更にアーマーには、アビリティを一つ付ける事ができる。壁越しの相手を一定時間視覚化する、ジェット噴射で高く舞い上がるなどがあり、立ち回りと戦略性に幅を持たせている。
そして筆者は、ジェット噴射でワーイタカイタカーイをしながら無邪気にキャンペーンモードを(ビギナーで)クリアしてしまったのである……。“ヘッドショット”の概念を持たぬまま……。
次に向かうのは、オンライン対戦……地獄を見た。
●mission3:本当の戦場へ
まずはインフィニティモードについて軽く説明を。
・ウォーゲーム
マルチプレイ型のオンライン対戦。いわゆる対人戦。赤組と青組のチームに分かれ、撃破数を競い合うものから、陣取り合戦、鬼ごっこで鬼が増える“増え鬼”、球技まで多種目存在する。
・スパルタンオプス
マルチプレイ型のオンライン共闘で、ソロプレイも可能。エピソード形式で配信される無料のコンテンツ。毎週15分×5本程度の短編ミッションを配信するとしており、好評であれば長期間の配信も予定している。お願いヤメナイデ!
おおまかにはこの二つ。あとは自分でマップを作成できるフォージと、スクショとムービー鑑賞のできるシアターがある。
続いてウォーゲーム、スパルタンオプス共通のカスタマイズ項目の説明を。
・ロードアウト
自分の出撃時、復活時の初期装備(武器、アビリティ)のカスタマイズ。上記のコンテンツをプレイして得たポイントを使用し、色んな装備品をアンロック可能。ロードアウトを複数所持可能。
・スパルタンアーマー
自分の見た目をカスタマイズ。こちらはコンテンツプレイして経験値を得、レベルUPすると自動でアンロック。
以上が主な設定。
さて、キャンペーンモード(ビギナー)クリア直後、対人戦に飢えて血がたぎっている戦闘狂の様な筆者が最初の餌食に選んだのはスパルタンオプス!!!(ソロ)
最大4人までが同時プレイ可能で、人数が多いほど難易度も上昇するスパルタンオプス、すっっごく楽しいデス!!!!!
ワンステージクリアまでのボリュームが大体15分~20分くらいと丁度良く、敵の配置にも緩急があり、乗り物に乗って暴れ回れるステージや、スナイプ練習に特化したステージなど飽きさせない構成になっている。なにより、その都度の目的が、鍛錬になる。
筆者は最初こそソロでプレイしたものの、一度オンラインで共闘してからの楽しさは計り知れない。
また、スパルタンオプスは本編ストーリーの補完にもなっており、今度は自分が“マスターチーフ”ではなく、一兵士として作戦に参加しているという臨場感が味わえる。が、やはりスパルタンオプスでの醍醐味は、自分の鍛錬と、楽しいプレイの追求だろう。
FPS初心者は、ちょっとやそこらのプレイ経験では、上級者に、まずもって勝てない。
中~遠距離から上級者の背後が狙える位置で戦闘を仕掛けても、高確率で撃ち負ける。ヘタをすれば、接近戦攻撃(強力!)をこちらが最初に仕掛けても、トドメを刺せないか、返り討ちに合う。これらは、決して装備や性能の差ではない。単にプレイスキルの違いによるものである。
スパルタンオプスを何度か堪能した後、筆者は遂にウォーゲームへと足を踏み入れた。そこで、4対4で撃破数を競うゲームを選択した。
「慎重にやっていれば、なんとかなるだろう」――そんな事を思っていた。……が、甘かった。
対戦中、自分はいともたやすくやられていった。何度も、何度も。運良く先に敵を発見しても、相手は鉛の様に固く、逆にこちらはボロ布の様にもろい。戦闘終了後、参加者の成績が発表されるのだが、それを見て愕然とした。上位は200点~、中堅で100点前後……筆者は、なんと10点だったw しかもその後には0点まで出す始末。
こうまで違うものかと思い知らされた時、自分がやられた時の映像を見て少し気になったことがあった。次の復活を待っている間、自分を仕留めた相手の映像が見られるのだ。皆うまいこと隙間から狙撃したり、左右に動きながら正確に弾を当てていたり、全員が全員、頭を狙撃している。
ここから少し調べて解ったのが、シールドのない状態で体に1、2発の被弾は耐えられても、頭に当てると一撃で倒せるので(これが“ヘッドショット”)、上級者は頭に照準を合わせて打つ能力に長けているということ。そして何より、少し止まって狙いを定める初心者と違って、上級者は動きながら正確なショットを繰り出してくる。
筆者の想像より、遥かにシビアなところで勝負していた事に驚いた。と、同時に、少し安心した。調べ物をしている時偶然、「FPS初心者に捧げる有名な言葉」というものを見かけたからだ。
「上手くなりたかったら、とりあえず、1000回死んでこい。」
鬼神の如き強さを誇る上級者も、最初はボロ布だったのだ。
●mission4:己を磨け!
とはいえまだまだ初心者の筆者は、ウォーゲームではフラストレーションがたまって仕方がないので、スパルタンオプスで腕を磨くことにした。これが本当によくできたシステムの循環だと思う。
味方との位置を気にしたり、ヘッドショットや立ち回りを練習するという事は、対人戦での活躍に直結する。しかも共闘しているプレイヤーの動きを見てみると、とても良い刺激になる。
スパルタンオプスでは、自分がやられてから復活するまでの約5秒間に、他のプレイヤーのカメラに切り替わるので、それを見ているのも楽しい。オンラインは全般的に復活までの時間がサクサクなので、集中力が削がれる事もない。
味方プレイヤーが運転するワートホグ(後部に銃座のあるジープ)の銃座に乗り込み、スナイプ地点まで高速移動。無数に襲いかかってくる敵に照準を合わせて倒し、移動を繰り返すだけでも練習になっているうえ、モタモタしていると初めてパーティを組む運転手から「フィ!フィ!」とクラクションで急かされたりと、とても面白い(運転手は攻撃できないのだ!)。
そして、少し練習を積んだらウォーゲームへ。やはりあのドキドキソワソワヒヤヒヤな緊張感は、対人戦でしか味わえないのだ! 調べ物をしている時に見かけたが、今作のオンライン対戦の調整は、シリーズ経験者の皆様にも好評のようだ。
アーマーアビリティを自分の好みのもの、使い勝手の良いものでカスタマイズしていく感覚は純粋に楽しいし、使い慣れてくるとまた違った楽しみ方を発見できるだろう。自分の分身を疾走させるホログラムに何回ダマされたか!
マップによっては決まった位置に強武器や戦闘機が置いてあったりするので、いつかはマップを覚えて暴れはっちゃけたい(従来のシリーズより乗り物の耐久力は低め!)。
そしてだいぶ後になってから知ったのだが、FPSはイヤホンをしながらプレイした方が良いらしい。上級者になると、足音だけで敵が大体どの辺にいるのか検討がつくそうだ……。恐ろしい話やでホンマ……。
とまあ、挙げだしたらキリがないが、久々に自分が上手くなる事に快感を覚え、成長を実感できるゲームをプレイした。面白い!もっとやり込みたい!!
あ、そうだ。
長いレビューをここまで読んでくれてありがとう!そんなアナタに筆者から最後のミッション!
●mission5:さあ! 『Halo 4』をプレイしてみよう!
以上、ヒラノ課長でした。
(ゲームレビュアー:ヒラノ課長)
(C)2012 Microsoft Corporation. All Rights Reserved. Microsoft, 343 Industries, the 343 Industries logo, Halo, Halo Design, Xbox, Xbox 360 Xbox LIVE and the Xbox logos are trademarks of the Microsoft group of companies.
■関連記事
西村博之書類送検 関係ないのになんで……ちょっと強引過ぎない?
山本太郎が公職選挙法違反か? 20時以降も選挙運動していたと目撃多数(動画)