今回はチーさんのブログ『アナザーディメンション』からご寄稿いただきました。
※この記事は2012年11月09日に書かれたものです。
■docomoの転出超過はiPhoneだけが理由なのか
TCA10月の携帯電話・PHS契約数を発表した。とりあえず驚いたのが、docomoのMNP転出超過が18万9800件と過去最大になった事。
「10月の契約数、iPhone 5の影響でドコモが苦戦」2012年11月07日『ケータイ Watch』
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20121107_571276.html
iPhone 5の影響とされていて、一番大きな理由であることは間違いないと思うが、それだけじゃないと思う。
●docomoスマホ初期ユーザーの移動
docomoがスマートフォンを初めて出したのは2010年。
そして、2010-2011冬モデルからスマートフォンのラインアップが増えた。「LYNX 3D SH-03C」、「REGZA Phone T-01C」なんてのがそれ。オレはIT業界で仕事をしている事もあり、最初に飛びついた人が周りに結構沢山いる。これらのユーザーがそろそろ2年契約を満了してくるんですよね。
で、それらのモデルを使ってる人たちに結構共通しているのが、「Androidはほんま最悪」みたいな事を言っていることだ。今のAndroidが悪いわけじゃない。当時が悪すぎた。で、そのイメージって染みついてて、次はiPhoneにすると言う人が結構いる。
そういう人たちにとって今のAndroidがどうとかって言うのはあまり関係ない。2年間律儀に我慢して使ってきた人の不満はかなり根深い。で、そういう人たちがこれからどんどん増える。周りの印象からすると、2011年夏モデルくらいのを使っている人は、かなりの割合でdocomoのスマホに強い不満を持っている。
●LTEの影響
今年から一気に活性化しているLTEサービス。使えば分かるスピードの違いだが、このサービスを先行していたのはdocomo。なのに、docomoユーザーからはLTE最高みたいな話をあまり聞かない。
それもそのはず、エリアが狭い、スピードがそんなに速くないということで、LTEの恩恵にあずかれている人が少ないようだ。特にエリアは深刻で、つい数ヶ月前にサービスインしたau・SoftBankにも劣るような状態となっている。地方でのエリアカバーはdocomoが今でも一番だろうが、都市部に住む人にとってはあまりメリットにならなくなってしまった。
●そして、、、
ついに事務手数料の値上げにまで踏み切った。
「ドコモからのお知らせ : 各種事務手数料の新設・改定について」2012年11月08日『NTTドコモ』
http://www.nttdocomo.co.jp/info/notice/page/121108_00.html
これまで携帯利用者の半分以上はdocomoという状況なので、各社のサービスが均衡化すると人が流れるのは必然。LTE含めたサービスエリアは2014年あたりには各社ほぼ同じレベルになると読んでるので、ここからはサービス勝負。
docomoのユーザー流出が止まらない理由をiPhoneだけと考えてるんだとしたら、それは間違いだと思うなぁ。ガラケー時代とはいえ実際に端末開発に関わった事があること、同時に10年以上のdocomoユーザーで、ファンだけに今の状況はちょっとつらいっすね、、、
執筆: この記事はチーさんのブログ『アナザーディメンション』からご寄稿いただきました。
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