今回は藤沢数希さんのブログ『金融日記』からご寄稿いただきました。
※この記事は2013年5月17日に書かれたものです。
※すべての画像が表示されない場合は、http://getnews.jp/archives/344802をごらんください。
■いまのところアベノミクスは完璧に上手く行っているように見えるが…
僕のメルマガは週刊金融日記*1というのですが、創刊から1年余り、金融情報に関しては手を抜きまくっているので、今年こそは投資関連の情報も充実させようと思って、シコシコとデータの整備をしています。
*1:「週刊金融日記 第56号 もうじき配信です!」 2013年05月13日 『金融日記』
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/51963995.html
さて、内閣府が昨日16日の朝に発表した2013年1~3月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.9%増(年率換算で3.5%増)となり、かなり上振れしました。
その内訳を見ると、個人消費や輸出が伸びて、今までの公共事業から民需と輸出に移ってきており、内容もいいです。
日本のGDPの推移
出所:内閣府
(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
http://getnews.jp/img/archives/2013/05/abe01.jpg
実質GDP成長率の内訳
出所:内閣府
(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
http://getnews.jp/img/archives/2013/05/abe02.jpg
アベノミクスは、大胆な金融緩和により、円安と株高を引き起こしました。
こうした資産価格の動きが、株高で儲かった消費者のマインドを改善したり、円安で輸出企業を中心に業績が回復したり、実体経済にポジティブな影響を与えつつあります。
日経平均とドル円相場の推移
出所:Yahoo! Finance
(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
http://getnews.jp/img/archives/2013/05/abe03.jpg
日本国債の長期金利が乱高下しているなどとニュースになっていますが、0.5%が0.8%になったりとかその程度の動きで、ちょっと長いスパンで見れば、金利も地を這いつくばっていることがわかります。
仮に、日本の財政破綻のリスクが現実のものになるとしたら、それはまず最初に国債価格の暴落(金利の急上昇)という形で現れるでしょう。
国債の金利を見る限りでは、その徴候は全くありません。
日本国債10年物の金利の推移
出所:財務省
(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
http://getnews.jp/img/archives/2013/05/abe04.jpg
一昨日のブログ*2で書いたように、良くも悪くも、インフレの兆候も全く見られません。
*2:「日経平均1万5000円超え!大切なのは株価、コアCPIなんて誰も知らない」 2013年05月15日 『金融日記』
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/51964415.html
さらに、2013年度予算が15日夜に成立*3しましたが、税収43.1兆円に対し、新規国債発行額が42.9兆円で、借金が税収を上回る状況を4年ぶりに解消することになり、財政赤字が悪化したわけでもありません。
*3:「13年度予算が成立 一般会計92.6兆円」 2013年05月15日 『日本経済新聞』
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS1502R_V10C13A5MM8000/
このように、マクロな経済指標を見る限り、現在のところアベノミクスは完璧に上手く行っているように見えます。
さて、その裏で、日本はどんなリスクを抱え込んでいるのでしょうかね…。
執筆:この記事は藤沢数希さんのブログ『金融日記』からご寄稿いただきました。
寄稿いただいた記事は2013年05月21日時点のものです。
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