今回は大槻義彦さんのブログ『大槻義彦のページ』からご寄稿いただきました。
■換気風で風力発電？
Sさんから以下のようなご質問を受けました。
突然のメール失礼致します。
以前、「餃子の王将」がダクト排気風を利用した風力発電を行っているというニュースが報じられ、その有効性ついて議論が起こりました。
「ダクト排出の風で風力発電 「餃子の王将」電力は効率的かで論争」 2012年09月18日 『J-CAST ニュース』
http://www.j-cast.com/2012/09/18146519.html?p=all
これについて、大槻先生はどのような見解をお持ちかお伺いしたく、メールさせて頂きました。
経済性などの点はとりあえず置いて、「物理的・理論的にエネルギーを回収し得るか」という点についてです。
肯定論の例
『排気風力発電 Wiki*』
http://wikiwiki.jp/exhaustwind/
否定論の例
「餃子の風力発電」 2012年10月09日 『ガジェット通信』
http://getnews.jp/archives/257897
理論的説明や実験結果などのハッキリしている肯定論の方が正しいのではないかと個人的には考えますが、否定論を支持する人も少なからずいるようなので、高名な物理学者である大槻先生の見解をお伺いしたい次第です。
お忙しい中恐縮ですが、よろしくお願い申し上げます。
●大槻からの回答
もちろんこのような装置は理論的に可能で設計次第で有効なエネルギー利用となるでしょう。注意すべきことはこれで永久機関に似たものは作れないと言うことです。
つまり『元の排気扇で使用したエネルギーを超える風力発電はない』ということです。
執筆： この記事は大槻義彦さんのブログ『大槻義彦のページ』からご寄稿いただきました。
寄稿いただいた記事は2013年05月09日時点のものです。
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