今回はニュースサイト『BUZZAP!』からご寄稿いただきました。
※すべての画像が表示されない場合は、http://getnews.jp/archives/277866をごらんください。
■若者が選挙に行かないとどれだけヤバイのかが一目で分かるシンプルなデータ
(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
http://px1img.getnews.jp/img/archives/1th1.jpg
「若者が選挙に行かない」とずっと言われてきましたが、それが実際にどれだけヤバいのか、極めてシンプルなデータから検証してみました。
不安定な雇用や先の見えない年金など、若年層を囲む現状は決して良いものではなく、かつて一般的なライフスタイルとされた「学校を出て就職・結婚し、家庭を築いて子どもを育てる」ということすらままならなくなりつつある今、積極的に声をあげる必要があるのではないでしょうか。
まず、こちらは総務省統計局が11月20日に発表した「人口推計」*1をベースにした、有権者の割合を世代別で示した最新のグラフです。20~29歳の割合は少子化の影響もあり、わずか13%に留まっています。30~39歳を加えたとしてもいわゆる「若者」と呼べる世代の割合は30%を下回っているのが現状です。
*1:「人口推計pdfデータ」 2012年11月20日 『総務省統計局』
http://www.stat.go.jp/data/jinsui/pdf/201211.pdf
(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
http://px1img.getnews.jp/img/archives/2th.jpg
この時点で既に投票者全体の中ではマイノリティと言っていい程の少なさですが、これに投票率をかけるともっと大変なことになります。20~29歳の投票率は全ての年代の中で最低で、選挙への関心が高かったとされる2009年の民主党が大勝した第45回衆議院総選挙でさえ49.45%と5割を下回っています。
「衆議院議員選挙 年齢別投票率の推移」 『財団法人 明るい選挙推進協会』
http://www.akaruisenkyo.or.jp/070various/071syugi/693/
つまり、2009年と同じ投票率だったと仮定した場合ですら、20代の投票者数の割合は全有権者の6.4%、全投票者数と比較しても9.3%にしかなりません。ほんの1割弱です。
(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
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政治家というのは当然のことながら自分を支持し、投票してくれる層を重視します。よって、ただでさえ少ない若者が選挙に行かなければ、政治家にとっての若者の重要度はより一層低下し、その世代への利益の保証は後回しになります。
「AERA」12月3日号(11月26日発売)でも「投票者の平均年齢は57歳」とされる記事が掲載されて話題となりましたが、このような状況が続けば政治家の視線は定年を目前に控えた高齢者にのみ注がれ続けることとなり、若者の雇用や子育てに対する施策が優先課題となる見込みは薄れます。
ただし、現在はネットでの政治活動も活発化してきており(選挙期間中は公職選挙法により制限も多いですが)、ニコニコ動画での党首討論など、若者を意識した取り組み、若者がよりアクセスしやすい取り組みも増加しています。
「10政党が参加したニコ生の「ネット党首討論会」、総視聴者数は140万3551人」 2012年11月30日 『INTERNET Watch』
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20121130_576507.html
今回の党首討論では総視聴者数が140万3551人、コメントが55万2017件と、大盛況となっており、決して無視できないリアクションが起きています。
また、今年の春から一大ムーブメントとなった金曜日の首相官邸前の抗議にも多くの若者が参加しており、物を言い、実際に行動する若者の数が増えていることは明らかです。
こうしたうねりが実際に投票行動に繋がっていくことを今回の衆議院総選挙、都知事選挙などで数として示すことができれば、政治家の側の意識を変化させることもできるかもしれません。
昨年当サイトでも取り上げたように、投票日当日に都合が合わない人のために期日前投票などの制度も充実し、非常に使いやすくなっています。ぜひとも自分の持っている一票を無駄にせず、しっかりと行使してみて下さい。
「超簡単便利!期日前投票制度を実際に利用してきました」 2012年1月24日 『BUZZAP!』
http://buzzap.jp/news/20120124-kijitsumae-tohyo/
自分の選挙区や比例区にどんな候補がいるのか、各政党がどんな公約、マニフェストを掲げているのかよく分からないという人は以下のサイトが参考になります。
●参考サイト
■ 「衆議院選挙2012」 『Yahoo!みんなの政治』
http://senkyo.yahoo.co.jp/
各党のマニフェストを網羅しています。「景気対策」「エネルギー・環境・災害対策」などの分野別に比較することも可能。
■ 「特集:第46回衆議院議員総選挙」 『ザ選挙』
http://go2senkyo.com/blog/archives/6265
今回の選挙の争点とされる「原発」「消費税」「TPP」についての各党の姿勢が一覧として掲載されています。
■ 「投票マッチング」 -『日本政治.com』
http://nihonseiji.com/votematches
20の政策に対する意見を回答することで、一番考え方の近い政党をマッチングしてくれます。結果についてはTwitter上などでも賛否両論あるのであくまで考える上での参考として。
■ 「ウェブで政治を動かす! (朝日新書) [新書]」 津田 大介(著) 『amazon』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4022734779/
■ 「選挙 [DVD]」 山内 和彦(出演・声の出演), 想田和弘 (監督) 『amazon』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000WSQIEM/
執筆: この記事はニュースサイト『BUZZAP!』からご寄稿いただきました。
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