今年の世相を表す新語・流行語を選ぶ『現代用語の基礎知識』選ユーキャン新語・流行語大賞の候補から、生活保護を意味する“ナマポ”が外れていたことがわかった。毎日新聞が報じた。
審査委員会は候補から外した理由について、生活保護受給者側から「差別や悪意がこもった言葉が大賞に選ばれていいのか」「当事者を見下す言葉だ」などと批判があったためと説明している。
これを知ったネットユーザーは、「“ネトウヨ”はOKなの?」「言葉狩りだ」と憤りを感じているようだ。
“ネトウヨ”は“ネット右翼”の略称とされているが、実際の使われ方を見てみると、“ある特定の人・団体にとって気に入らない思想を持った日本人”のような、非常に広範で漠然とした対象を侮蔑・嘲笑する意味で使われているケースも多い。また、“ナマポ”とは生活保護制度そのものではなく、生活保護の不正受給者の意味だという指摘も。そのため、「審査委員は本当にニュアンスをわかった上でノミネートしていたのか?」と疑問の声もあがっている。
今年の世相を表す新語・流行語という意味では、“ナマポ”も“ネトウヨ”も、国会議員が口にするほどには認知されていたことは間違いない。この流行語大賞では過去にも“ポア”“ああ言えば上祐”などがノミネートから削除された歴史がある。海外ではタブーを扱った文学や映画作品が大賞を受賞することもしばしばだが、日本の言論・出版界はずいぶん保身的なようだ。
※流行語大賞:「ナマポ」受賞対象外れる 差別や悪意助長と(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/news/20121203k0000m040099000c.html
※画像:『現代用語の基礎知識 2013』
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