15日午後、福岡県警は、北九州市小倉北区のJR小倉駅北口に通じる立体歩行者通路に設置してある花壇から発見された手りゅう弾が偽物であったと発表した。偽物とはいえ、現場付近は「アジア太平洋インポートマート」や「あるあるCity」などの施設があり、人通りが絶えない場所だ。もし本物だったら、死者が出るほどの被害も十分に考えられる。
北九州市での武器発見といえば、昨年6月に戸畑区の倉庫からロケットランチャーが見つかった事件を覚えている方も多いのではないか。この事件では指定暴力団工藤会と親交があったとされる人物が逮捕されている。また、昨年4月には小倉南区の住宅街で福岡県警の元警部が銃撃される事件も起き、県警は工藤会本部事務所などの家宅捜査に入った。
福岡県警のホームページには「福岡県は全国でも類を見ないほど暴力団による発砲事件が多発している」との記述があるとはいえ、拳銃や手りゅう弾から身を守るのは難しい。県警は「拳銃又は拳銃らしきものを見た」「知り合いの男が拳銃を持っている」「モデルガンを改造しているガンマニアがいる」等の情報提供を呼び掛けている。
また、福岡県警は全国初の試みとなる「手りゅう弾110番報奨制度」を昨年4月に設置している。通報により、手りゅう弾等1個押収されて、被疑者が検挙された場合に10万円を支払うそうだ。手りゅう弾は半径200m以内でも飛散した破片が到達する威力があるので、発見した場合は「踏んだり、蹴ったり、蹴飛ばしたりしない」「早急に手りゅう弾から離れる」「身の安全を確保する」などして、警察に直ちに通報するように呼びかけている。
なお、「拳銃110番報奨制度」は、全国の都道府県で設置されており、1丁押収されると10万円の報奨金がもらえるとのこと。
画像: 筆者が以前に撮影した現場付近の写真(一部モザイク入り)
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