今回はうさみのりやさんのブログ『うさみのりやのブログGT~三十路の元官僚、独立するの巻~』からご寄稿いただきました。
※この記事は2013年03月29日に書かれたものです。
■次は医療・交通だよ ~ 専門職と人工知能 ~
昨日のエントリー(「本当に就活でよいの???」*1)に対してぼちぼち反響がありまして、もう少し掘り下げてみたいと思います。
*1:「本当に就活でよいの???」 2013年03月28日 『うさみのりやのブログGT~三十路の元官僚、独立するの巻~』
http://ameblo.jp/ipponseoinosuke/entry-11500095278.html
読者の方から頂いた意見の中で多かったのは
「こういう時代生き残るためには、学生は早くから専門知識をつけるべき」
というようなコメントだったのですが、それは半分正しくて半分間違いだと思うんですよね。
なぜかというとある程度のデータと人工知能技術が組合わさると専門知識自体はどんどんコンピューターに取って代わられていってしまうからです。だから専門知識を学ぶだけじゃなくて、それを使いこなすノウハウを併せてつけることが重要になってくると思うんです。
昨日は翻訳家がコンピューターに職を奪われている、って言う話をしましたけれど、他にも昔は属人的な職人の技として扱われていた金型作成や工場メンテナンスなんていう世界もどんどん人工知能に取って代わられています。
んでもってエンジニア達が今後狙っているのは医療診断と交通の世界。
ちょうど、クックパッドが従来なら医者がやっていたような漢方の証(漢方の世界での体質を表す言葉です)診断サービスを開始したのだけれど、これがすばらしい。
「あなたにぴったりの漢方や薬膳、1分でかんたんチェック!」 『漢方デスク』
http://www.kampodesk.com/check_start
この例はまだプリミティブなレベルだけど、こういうテキストレベルの話から今後画像診断や音声診断といったツールも含めて医療診断のIT化が進んでいく事が見込まれます。
そういうとき医者は今までどおりでいられない事は間違いないでしょう。
交通という観点では経路選択や車の余剰能力の扱い方がキーとなっていて、余っている車体が個々の移動ニーズに応じて提供され、目的地まで連れて行ってくれる「オンデマンドバス」と呼ばれる仕組みが実用化寸前にまできています。
「便利?不便?未来の交通システム、オンデマンドバスに東大の頭脳が挑む!」 2009年09月10日 『greenz』
http://greenz.jp/2009/09/10/ondemandbus/
タクシーやバスといった仕事は都会以外では、ますます縮小していくことになるでしょう。そしてそれにより効率化し、我々消費者はよりやすく運転サービスを使えて利便性が増すわけです。
そんなわけで人間の専門知識はコンピューターに代替されていく流れはコレからますます加速化していくし、それは止めるとはできません。
そういう中で、これからの時代生き抜くには、
(1) 人工知能に取って代わられないように徹底的に専門知識を極めるか、
(2) 逆にITプラットフォームの上で何をするか考えて仕掛け続けられる人間になるか、
(3) それとも私心を殺して組織の歯車となりしがみつくことに徹するか
いずれか考えていかなければならないのではないでしょう。
厳しいようで楽しい時代の到来だと思います。
ではでは今日はこんなところで!
執筆: この記事はうさみのりやさんのブログ『うさみのりやのブログGT~三十路の元官僚、独立するの巻~』からご寄稿いただきました。
寄稿いただいた記事は2013年04月11日時点のものです。
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