今回は武田邦彦さんのブログ『武田邦彦(中部大学)』からご寄稿いただきました。
■原発短信 給食の補助金(子どもを被曝させればお金をやる?)(中部大学教授 武田邦彦)
原子力関係の国の予算は1年で4500億円あります。そのうち700億円を福島を中心として苦しんでいる農家や漁民の作物などに使えば、生産者も助かります。それなのに原子力村はお金を一切出さず、汚れた食材を子どもに食べさせるのに熱心です。
この4月から「福島県産の「野菜」を給食に取り入れる市町村には、「食品購入費」という補助金が出る」ということになりました。なぜ「福島産」だけを優遇するかというと汚染されているからです。「風評」ではありません。もし「風評」というなら、1)これまで汚染された食材をどうしたのか? 2)出荷する食材のベクレル表示、はどうしても必要だからです。
大人は汚染された食品を食べたくないので売れ残る。だから子どもに強制的(給食)として食べさせるという方法です。しかも「安全だ」ということだけをいって「数値」は公表しないようです。
今まで日本の食材は世界でも誇ることができるぐらいに衛生的で安全でした。農薬の基準も厳しく、化成肥料すら忌避するようになっていましたが、この決定に政府ばかりではなく、福島県や教育委員会も支持しているのです。
給食に出すぐらいなら、まずはスーパーで強制的に福島産の食材を買う法律を作るべきです。原発の事故は大人の責任ですから、どうしても子どもを被曝させるぐらいなら、大人が被曝しましょう!
(この重要な問題をときどき、このようにレベルの低い記事を書かなければならないというところに福島原発事故の異常さがあります。)
執筆: この記事は武田邦彦さんのブログ『武田邦彦(中部大学)』からご寄稿いただきました。
寄稿いただいた記事は2013年04月05日時点のものです。
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