今回はうさみのりやさんのブログ『うさみのりやのブログGT~三十路の元官僚、目指せ起業家の巻~』からご寄稿いただきました。
■江戸時代のインフレターゲット政策について ~安倍総理は徳川吉宗になれるか~
最近インフレターゲットに関する議論が盛んですね。
18世紀(元禄期)はデフレ対策としてのインフレターゲット政策はよく行われていたようで、素人ながら調べたことをつらつらと。
● 日本における金融政策でのインフレターゲットの先駆者は荻原重秀*1。当時日本は金銀不足の為にデフレに陥っていたが、その解消の為1695年に荻原は貨幣の質を下げて貨幣を大量発行(悪鋳)した。結果として貨幣不足というボトルネックが解消し経済は活性化し、短期的には財政再建につながる。ただ長期的には庶民はインフレに苦しむようになる。
*1:「荻原重秀」 『Wikipedia』
http://ja.wikipedia.org/wiki/荻原重秀
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● 最終的には1713年に新井白石*2が貨幣の質を上げて流通量を減らし、インフレを引き締め多結果物価は安定化した。しかし今度は米価の下げが止まらなくなり、デフレ化して不況を招く。
*2:「新井白石」 『Wikipedia』
http://ja.wikipedia.org/wiki/新井白石
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●デフレがとまらないため、徳川吉宗政権下で大岡忠相*3が再び悪鋳を実施。今度は荻原時代と違い貨幣供給量自体が経済のボトルネックとなっていたわけではなかったので、併せて需要創出や新産業創出や貿易収支改善の観点も含めサツマイモ栽培、漢方薬の国産化、江戸町の整備、法典の編纂といった公共事業を進める。結果的、米価は上がり、経済も活性化し、1760年代まで好景気が続き財政も再建。破格の大成功をおさめる。
*3:「大岡忠相」 『Wikipedia』
http://ja.wikipedia.org/wiki/大岡忠相
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言うまでもなく僕は学者ではないのですし、江戸時代の金融政策の議論が現代日本にそのまま通じるとは思わないのですが、少しくらいは現代日本の参考になるんじゃないかと思います。
だからなんだ、というわけではないですが、素人目に見たら現在の状況というのは徳川吉宗の時代に似ているような気がします。
現状を見ると貨幣量が経済のボトルネックになっているわけでは無さそうなので、そういう意味では安倍さんが主張している、新規産業創出や統治機構の見直しみたいな観点も含めた3本の矢、というのはあながち検討はずれじゃないような気がします。
そんなわけで、いくら池田信夫氏が何を言おうとも幸か不幸か安倍さんがリフレ政策をやめることはなさそうなので、どうせなら安倍さんが徳川吉宗になることを祈ってみたいと思います。黒田さんは大岡忠相ってとこですかね。
なんか取り留めも無い内容ですが、今日はこんなとこで。
執筆: この記事はうさみのりやさんのブログ『うさみのりやのブログGT~三十路の元官僚、目指せ起業家の巻~』からご寄稿いただきました。
寄稿いただいた記事は2013年03月22日時点のものです。
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