「パッケージ版」は3DSのカートリッジが箱に詰められて、大規模量販店や町のゲームショップの棚に並ぶおなじみの販売形式だ。
一方の「ダウンロード版」は、インターネット経由で『ニンテンドーeショップ』で購入手続きを行い、そのままソフトを3DS本体(のSDカード内)へダウンロードするという形式。
ダウンロード販売自体は珍しくないが、任天堂が自社新作タイトルを積極的に押し出すという点では、目新しいといえるだろう。
さて、この「パッケージ版」と「ダウンロード版」、果たしてどちらがお得なのだろうか?
●パッケージ版のメリット/デメリット
☆メリット
・小売店や流通によって、定価からの値引き率が高い
・パッケージやカートリッジとして物質が残る
→貸し借りが可能
→遊び終わった後に中古として売ることが出来る
→モノがあることによる視覚、触覚的な安心感
・紙の説明書がついている場合が多い★デメリット
・売り切れしていたら他の店を探さないといけない、店の営業時間外は買えない
・別のゲームを遊ぶには、その都度カートリッジを交換しないといけない
・3DSをバッグから取り出したら、セーブしていないのにカートリッジが抜けていた苦い経験
・抜き差しすることによる紛失の心配がある
・モノが増える
●ダウンロード版のメリット/デメリット
☆メリット
・売り切れという概念が無く、24時間いつでも購入可能
・インストールしたら、カートリッジの交換は必要ないのでスマホのアプリ感覚
・カートリッジ抜けによる、データ事故はない
・本体(SDカード)に入れっぱなし前提なので、ソフト紛失の心配は無い
・モノが増えない★デメリット
・ほぼ定価で販売されていることが多いので若干の割高感がある(2012年現在)
・貸し借りが出来ない
・中古として売ることはできない
・データなので消えたら心配(※再ダウンロードできるタイトルもあり)
・説明書もデータである場合が多いので、プレイしながら見るのは難しい
ダウンロード版はクレジットカードによる支払や『ニンテンドー プリベイドカード』によるプリベイド(前払い)課金、そしてソフトの購入用番号が記された『ダウンロードカード』の購入によって手に入れる事が可能となっている。
『プリベイドカード』や『ダウンロードカード』はゲームショップだけでなく、コンビニでも購入可能だ。
一方、パッケージ版はこれまで同様の小売なので現金やクレジットカードで支払い、お店から現物を受け取るという形である。
また、それぞれの大きな違いとしては「カートリッジ(カセット)」が"手元に残る"もしくは"残らない"という差もあるため、上記のような結果となった。
●どちらが得かは、タイトルとプレイスタイルの差による
これまでの『どうぶつの森』シリーズの場合、短期集中して遊ぶというよりも、"ゆるく長く続ける"性質が強いタイトルと言える。実際の年間のカレンダーに即した行事がゲーム内でも行われたり、移り変わりを楽しむという趣きがある。
そういった意味では、ダウンロード版として常に3DSから呼び出せるような状態にしておく方が、使い勝手は良いことが想像できる。実際に任天堂も「ソフトの入れ替えをしなくてもいつでも遊べるんです」というアナウンスを行っている。
しかし、価格面では若干の開きがある。『とびだせ どうぶつの森』ダウンロード版の場合、4,800円(税込)となっている。一方、パッケージ版は約4,000円前後の価格が確認できた(記事執筆時点)。ある程度遊んだ後に中古として売ってしまう人は、実質的にもっと安く手に入れられることになるだろう。
以上をふまえると、価格最優先・短期集中の人はパッケージ版でも良いだろうし、利便性最優先の人はダウンロード版が良いと言えそうだ。
業界全体として見た場合、ダウンロード版は「作り手にお金が落ちやすい」、「小売店の利益・業態に大きく影響する」、といった性質は指摘されているが、この話は別にゆずろう。
ちなみに記者の場合は、『どうぶつの森』を『ダウンロードカード』を大規模量販店で購入した。価格差はポイントで埋めつつ、利便性を差額で買ったイメージだ。遊ぶ期間が見込めているタイトルはパッケージ版がいいのかな、と考えている。
あなたはパッケージ版?それともダウンロード版?
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