●「綿菓子屋さん ふわり。」営業週報(11月6日)
無職一文無しの引篭もりニートが福井から上京してきて東京で綿菓子屋さんをオープンしました「綿菓子屋さん ふわり。」店長、竹内力也(34)です。お店の状況やお店の周りで起きたことをお伝えします。
■テレビ東京「がんばれプアーズ!」に出演しました!
お金がなくても貧乏でもハッピーライフ!な人にスポットを当てた番組「がんばれプアーズ!」力也もそんなプアーズに選ばれました。これは喜んでいいのかな・・・。
綿菓子屋の紹介から始まり、自室・キッチン、そして生主ハウス名物「黒カビ浴槽」をご覧いただき収録終了。「臭い!」「キモイ!」「ムリ!」と悲鳴を挙げるリポーターのアクア新渡戸さん、プロデューサーさんには大変気に入って頂けたご様子。綿菓子屋をはじめた経緯、多くの方に助けられ今がある事、子供の笑顔に救われた話などをインタビューで答え、あれだけ嫌悪感に眉を歪ませていたアクア新渡戸さんも「応援したくなったよ」と励ましてくれました。そして放送日、客観的に自分の姿を見て「我ながら可哀想なおっさんだなぁ」と苦笑。放送があった翌日より早速「テレビ見たよ!」と来店下さるお客様があり「テレビ効果凄いな!」と、その影響力の大きさに今更ながら驚きました。
■テレビ東京に続き、今度はフジテレビ!!
テレビ東京「がんばれプアーズ!」放送後、なんとフジテレビさんも取材に来られました。今度は真面目なドキュメンタリー番組だそうです。ニコニコ生放送をしながらの営業なので前から後ろから1日中カメラ撮られっぱなしの1日でした。
お昼頃から密着取材、トイレ以外はカメラ回しっぱなし、スーパーで買い物する時もカメラで撮影され注目の的にwいろいろなメディアに取り上げていただけるのはありがたいことです。…と、この記事を書いている矢先、新たなTV取材の申し込みが!これで新規のお客様がまた増えてくれると嬉しいのですが。
■そして地元福井県からも取材申し込みが!!
福井在住の人なら知らない人はいない地元情報誌「月刊ウララ」さんから取材の申し込みがありました!ついに地元メディアにも取り上げて頂ける日が!これは婆ちゃんも見てくれるかも!未だうちの婆ちゃんからは連絡がない。婆ちゃんは今も怒っているのだろうか。褒められた仕事ではないけれど、いつか婆ちゃんには認めて貰いたい。その気持ちは福井を出た頃から変わりはない。婆ちゃん!なんとか綿菓子屋頑張ってるぞ!!婆ちゃん譲りの行動力でいつか秋葉原出店してみせるからな!!そろそろメールくださいー。
■近隣とのトラブル発生!傷害事件にまで発展…どうする「綿菓子屋ふわり。」
事の発端は、近隣住民のクレームから始まった。騒音問題・駐輪場でお客様の自転車が道を塞ぐなど、以前からあった苦情だ。その都度改善をしてきたかと問われると…していなかったに等しい。この問題は綿菓子屋だけに留まる話ではない。建物全体、そこに共同生活する人間全てが対象となる。
生主ハウス、インターネット上で生放送をする人間が集まり共同生活をするシェアハウスなのだが、各自放送時間はバラバラで深夜に放送する場合もあった。その事も近隣住民の不満を募らせる一因となっていた。また夜な夜な行われているイベント(麻雀・食事会)の騒音も不満を生む原因となっていた。反省だけなら猿にも出来る、具体的な解決策は出せないまま問題が放置され、近隣住民の不満は大きく膨れ上がり、そして、今回の事件が起こった。
■ふわり傷害事件発生 その顛末を綴る
その日はめずらしく新規11人のお客様が同時に来店、賑わった。綿菓子を作る事で手一杯の状況の中、住民の方が注意に来られた。「客の自転車の止め方が悪い、今すぐ来て欲しい」だが直ぐに向かう事が出来なかった「ちょっと待って下さい!」…これがいけなかった。綿菓子の注文分を作り終え、近隣住民の男性の元へ。すぐに駆けつけなかった事に怒りを覚えた男性、周りのお客様に怒号を飛ばす。「やめて下さい」と制止に入るも火に油…収集がつかない。「冷静に、冷静にお願いします」そんな声は届かない、胸ぐらを捕まれこめかみを殴られメガネが飛んだ。地面にうずくまる綿菓子屋のおっさん、それを見た子供たちはその場を走り去った、結果としてこれは良かったが殴られた痛みで動けなかった。その間も怒号は止まない「殺すぞ!」「潰すぞ!」の声。ああ…傷害事件にまで発展してしまった。他の近隣住民たちも集まってきた。警察への通報も成され、もう話し合いでは収まりがつかない。痣が残ったが大した傷ではない…にも関わらずパトカー3台出動する大騒ぎ、大袈裟すぎる…。その様子を見て更にヒートアップする男性、だめだこりゃ…。あとは警察に任せよう。 話し合いで解決するはずが大騒動になってしまった。しかし、これはチャンスだと感じた。今まで近隣住民の方々と腰を据えた話し合いが出来ていなかった。この機会を逃すわけにはいかない。
■その後、パトカーに乗って皆で葛飾立石警察署へ。
事情聴取を終え、近隣住民の方々と話す時間を頂いた。現在までご迷惑をお詫びし、改めて改善すべき点を伺う。
・自転車誘導、一箇所に固まって駐輪するようアナウンス
・子供の走り回る音がうるさいので注意(声は問題ない)
・綿菓子を食べたあとのゴミが落ちていることがあるので注意
・深夜帯(2:00~6:00)配信の際の声量・麻雀等の音注意
綿菓子機の音に関しては気にならないとの事。安心した。入口側から奥側に機械を移動した効果はあったようだ。改善策とし、営業中の見回り、アナウンス、注意書きを設置などを行い様子を見る事に。「綿菓子屋自体を反対している人はいないんだからさ、頑張んな兄ちゃん」その言葉に頭が下がった。必ず改善する事を約束した。さて…残された問題は、暴力の一件、なのだが…。
■殴ったことを認めない、逆に殴られたと証言、だめだこりゃ…
警察の方から男性の証言を伝えられる。「向こうは殴ってないと言っている、むしろ殴られたと言っている。」逆に刑事告訴をするとのこと。だめだこりゃ…。事の発端、非はこちらにある。しかし、暴力は別の話だ。しっかりとした謝罪がない限り、然るべき行動に出なければならない。「すいませんが、直接話をさせてもらえませんか?」加害者の男性と直接話をする事にした。
■反省の色がまったく見えない、ここで折れるわけにはいかなかった
話し合いの場、相手の冷静さは微塵もなかった。暴力を甘く見ている。この態度を見てこちらも謝罪があるまで折れないことを決めた。
まずは痣を確認してもらい暴力行為があったことを認めてもらう。あっさりと暴力行為を認めるも、反省は無い。ここで和解してしまっては、今後も暴力を用いた解決法を選び兼ねない。ここで折れるわけにはいかなかった。二度と暴力は振るわない事を約束させた…上で話を続けた。
「では傷害と威力業務妨害であなたを告訴します」周りの空気が張り詰め、瞬時に男性の顔が強張った。
「あ?すいませんっ!って言ってんじゃん!」立ち上がり威嚇をする男性。
「大人の謝り方を知らないんですか」今回被った損金分の補填を要求すると更に青ざめた。
「しらねーよ!」
「知らないで済むと思っているんですか?済まないですよ」こちらが帰り支度をするのを見て更に慌てた。
もちろんハナから告訴するつもりはない。事の重大さと暴力の代償を理解して貰う為の芝居だった。10分後、冷静さを取り戻した男性からようやく謝罪を頂く。良かった…謝罪が貰えなかったらどうしようかと、ヒヤヒヤしていた。互い握手を交わし、今後は話し合いで解決して行くことを約束、和解した。
■反省の態度は行動で示す。『駐輪場草刈り』
「怒られたから動く」様で申し訳ないが、駐輪場の草刈りを生主ハウス住人達で行った。雑草は一面覆い茂り4人がかりで2時間掛かったが、奥まで駐輪できるスペースを作ることが出来た。
草刈り中、葛飾警察署でお会いした住民の皆さんが見に来てくれた。「きれいになったね!ありがとう」と笑顔で話しかけてくれた。感謝したいのはこちらの方です、救われた心持ちだった。その翌日、例の男性が来店。「あそこ、きれいになったなー、ありがとうこれからも頑張ってな」決して悪い人ではない。こちらこそ、ありがとうございます。もちろん、これで全てが解決したわけではない。
これからも行動で示さなければ同じ事が繰り返されるだろう。改めて商売の難しさを思い知った。これから店を続けていくに当たり、更に気を引き締めなければならない。教訓を得た。
■救ってくれたのは、またもお客様だった。
近隣トラブル翌日、営業を自粛、1日考えた。やり続けて行く事に恐怖が生まれた。新規のお客樣を11人失い、うなだれた。悪評が口コミでどれだけ広がっていくだろう、そんな事を考えると先行きの見えない現状で更に不安が募った。「もう無理かもしれない」思えば馬鹿な考えだった、結果を見ず勝手に最悪のケースを想像し落ち込んでいた。そんな時だった、常連の女の子が閉店中の店にやってきた。 いつもなら笑顔で来店してくるはずのその子は、何も言わず、ビニール袋いっぱいに詰まったお菓子を手渡してくれた。
そして何も言わず去って行く。そのうしろ姿を見て思わず声を掛けた。「大丈夫だから!お店やめないからね!」自分でも驚いた、さっきまで不安に押し潰されそうで、腐っていた自分からそんな前向きな言葉が出てくるなんて。頑張ろう、まだやれる。救ってくれたのは、またもお客様だった。その翌日には営業再開。よく来てくれるお母さんから「お店やめないでね」と声を掛けてもらった。ありがとうございます。うちのお店を楽しみにして下さる方が1人でもいるかぎり、続けていこう。改めてそう思った。
■オープン4ヶ月目!10月売上発表!
【10月売上総利益】総売上(10/1~10/31まで)・・・¥182,950
光熱費・・・¥37,000(家賃2万・光熱費1.7万)
経費・・・・¥123,948
◇最終利益・・・¥59,002
売上・利益共の先月より下がったものの、常連客と口コミによる新規のお客様は先月より更に増えた。奥様ネットワークの絆の強さを思い知る。今回、TV出演もあり副収入があった。出演料2万円+賞金3万、計5万円。副収入が「ふわり。」の最終利益と大差がないことに若干虚しさを覚えたが・・・これからも腐らずやっていこうと思いますw
「綿菓子屋さんふわり。」生放送 http://com.nicovideo.jp/community/co352781 (※無料で視聴出来ます。)
(記事:竹内力也)
「綿菓子屋さん ふわり。」とは。34歳の無職の人生詰んだおっさんが2ちゃんねるVIPで突如「綿菓子屋さんになる!」とスレ立て。
VIPPERの提案を元に、半年後、本当に綿菓子屋さんを開業。その名も「綿菓子屋さん ふわり。」(※命名VIPPER)
福井県で開業したが祖母の熱烈ビンタを食らい屋台を燃やされ、廃業。
それから2ヵ月沈黙の後……今度は東京で「綿菓子屋さん ふわり。」開業。その行動力と意外性から大勢のおっさん支持者を獲得、応援メッセージが多数届く。オープン初日は180人を超える来客数があり、予想以上 の反響におっさん涙目。現在、ガジェット通信(週一のバイト)を掛け持ちしながら、「綿菓子屋さん ふわり。」を経営。
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