米ウォルト・ディズニーの映画『アナと雪の女王』が公開されてから4年近く経つが、『レット・イット・ゴー』の歌詞と共にまだ記憶に新しい。しかし、もしオリジナルの結末が採用されていたら、果たしてここまでの成功はあっただろうか?
エンターテイメント・ウィークリー誌によるインタビューの中で、同作のプロデューサーであるピーター・デル・ヴェッチョは、作品の制作過程を振り返り、もともと予定されていた物語の結末について明かした。
「製作に着手した段階では、アナとエルサは姉妹ではなく、王族ですらありませんでした」と、デル・ヴェッチョは述べた。「つまり、アナは王女ではありません。エルサは雪の女王を自称しますが、根っからの悪役であり、アンデルセンの童話にかなり近いキャラクターでした。私たちは当初、邪悪な女性の悪役と純真な女性ヒロインの物語として製作を開始し、エンディングではエルサが軍隊として創り出した雪のモンスターとの壮大なバトルを描く予定でした」(ヴェッチョ)。
オリジナルの結末では、ハンス王子が大規模な雪崩を起こし、アナやエルサ、アレンデール王国の人々を危険にさらし、最後まで悪役となる。王国を救うため、アナはエルサに助けを求めなくてはならない。
しかし、デル・ヴェッチョと製作チームは、その結末はオリジナリティに欠けるし、既視感が強すぎると感じた。デル・ヴェッチョは、「満足できませんでした。これでは、エルサに感情的なつながりを持つことができません。エルサは全編を通して悪役として描かれる。その事実に対して、私たちはあまりにも無頓着でした」と語った。
この直感によって、アナとエルサのキャラクターは両方とも変更され、結末も変更になった。
デル・ヴェッチョは、「クリス・バック監督が思いついた構想のひとつは、アナの心が凍ってしまい、溶かす必要があるという場面でした。クリスは、『問題を解決してくれるのが真実の愛のキスである必要があるでしょうか? 女性を助けに駆けつけるのは常に男性でなければならないのでしょうか? 何か違う方法はないものか』と言っていました。それが、オリジナリティのある結末につながりました」と語った。
-
明和電機『魚コードUSB』がフライングタイガーにパクられる→社長自ら仕入れサイン入りで発売
-
一覧へ
-
「しょうもない嘘を用意していると思いますので」明日のエイプリルフールに向けてキングジムが「ネタバレ用の素材」を配布