パキスタンの首都イスラマバードにある高等裁判所が、バレンタインデーに関連する公式の祝典や報道・広告と、関連する商品の販売を禁止する命令を出した。CNNなどが伝えている。
この命令は宗教保守団体が提出した「イスラム教義に反しており、直ちに禁止されるべき」との請願を受けて認められたもの。また、フセイン大統領はバレンタインデーを、「イスラム教徒の価値観を傷つける恐れのある西洋からの輸入文化である」と批判している。
裁判所が出したこの判決は、ソーシャルメディア上にも波紋を広げている。「バレンタインは下品な日。バラ色の眼鏡を通して世の中を見ても惨めで後悔するだけよ」と判決を支持したパキスタンの女性ジャーナリストの元には、「愛は誰も傷つけないのに」「過激で弾圧的なパキスタンでの生活が惨めだ」といった批判的な意見が集まっている。
#ValentinesDay is a vulgarity day, be realistic , do not see life with your rose-tinted glasses , it would only lead you to misery & regret.— Mehreen Sibtain (@Mehreen_Sibtain) 2017年2月12日
パキスタンでは、都市部を中心にビジネスチャンスとしてバレンタインデーを宣伝する人たちがいて、近年、ハート型の風船やハート形にアレンジしたバラの花輪を送る習慣が広まりつつある。ある花屋が語るところによると、バレンタイン期間は普段の10倍もの売り上げがあるのだという。
バレンタインデーの普及にともなって反発も強まり、昨年には宗教保守勢力が強い北部ペシャワールの地方自治体がバレンタインの祝賀を禁止していた。2013年には、バレンタインデー支援キャンペーンを行っていた人権活動家のサビーン・マーマッドさんが自宅で武装集団に射殺される事件も起きている。
画像とソース:『CNN』および『Twitter』より引用
http://edition.cnn.com/2017/02/13/asia/pakistan-court-ban-valentines-day/index.html[リンク]
https://twitter.com/Mehreen_Sibtain/status/830690393343795200[リンク]
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