『トイ・ストーリー』『モンスターズ・インク』などなど、数々の名作アニメーションを生み出してきた「ピクサー・アニメーション・スタジオ」。今夏に公開された『ファインディング・ドリー』も大ヒットを記録しました。
そんな『ファインディング・ドリー』の「MovieNEX」発売に伴い、ガジェット通信はピクサーの作品作りの秘密に迫るべく、アメリカ・サンフランシスコの「ピクサー・アニメーション・スタジオ」に潜入! 社内をぐ〜るぐる探訪して参りました! 見所たっぷりなので、前後編に分けてお届けします。
スティーブ・ジョブズのアイデアが生きる開放的なオフィス
ピクサー・アニメーション・スタジオは、「ザ・スティーブ・ジョブズ・ビルディング」「ウエスト・ビレッジ」「ソーホー」「ブルックリン」という4つのオフィスからなりたっています。まずは「ザ・スティーブ・ジョブズ・ビルディング」から探訪しましょう。
ピクサーファンにはおなじみの巨大な「ルクソーJr.」&「ルクソーボール」も、この建物の前にあります。
エントランスに入ると、『Mr.インクレディブル』『カーズ』『トイ・ストーリー』と、早速たくさんのキャラクターがおでむかえ。いきなりテンションマックス!
『インサイド・ヘッド』のレインボー・ユニコーンは、台本のチェック中(どんなキャラかはぜひ本編を観よう)。
過去に受賞したオスカー像たち。
この使い込まれたウッディ人形にはこんなストーリーが。ウッディが大好きなアメリカの少年は、人形がボロボロになってもどうしても手放す事が出来ず、「ウォルト・ディズニー・ワールド」(フロリダ)のキャストに「ウッディの仲間達のもとに帰してあげてください」と託します。そして、後日そのキャストがジョン・ラセター宛に手紙と共に送り、今もオスカー像達と一緒に飾られているのです。こんな宝物の様なエピソード、泣くわ!
いわゆる「オフィス受付」も小さなフィギュア等が飾られていて遊び心満点。
お手洗いのマークも、『トイ・ストーリー』のボー・ピープに。男子トイレはウッディです。
「ザ・スティーブ・ジョブズ・ビルディング」は2階建てで、端から端までいけるアーチがあるほど、とても広々としたオフィスなのですが、トイレは1階の敷地の4隅にしかありません。これはジョブズが「デスクにこもりきりになりがちなスタッフが、トイレの為に1階に降りてくれば新しいコミュニケーションが生まれる」という考えで設計したものだそう。
映画感顔負けの広さを誇る「スティーブ・ジョブズ・シアター」では、制作中の作品チェックや試写会が行われます。
裏方のスタッフにもスポットを! 社内展示コーナーには楽しいクリエイティブがたっぷり
ピクサー・アニメーション・スタジオでは、その時の劇場最新作の様々なクリエイティブが展示されています。筆者が訪れた12月初旬は『ファインディング・ドリー』一色。
作品のコンセプトアートや、
世界一イカすタコこと「ハンク」の初期の設定資料やキャラクターのベースとなる立体作品も。このハンク、当初は「ホットソース中毒」という設定があり、顔も完成系のハンクとは異なる表情をしています。
ハンクと同じく人気キャラクターのベイリー&ディスティニーはもちろん、
アザラシのラグーとフルークなど、サブキャラクターまで性格など細かく設定がされています。劇中にちょっとしか登場しないダイオウイカの模型など、本当にすごい! 「ちょっとしか出てこないから、見た目のデザインだけでいいや」なんて手抜きはピクサーには許されないのだなあとしみじみ。
『ファインディング・ドリー』の作品作りについては、アンドリュー・スタントン監督とプロデューサーのリンジー・コリンズ、そしてハンクを作り出した「チーム・ハンク」など、様々なクリエイターさんにインタビューしてきましたので、また後日別記事にて。
ここまでの展示は『ファインディング・ドリー』の設定やコンセプトアートでしたが、壁や廊下にはこの他にも様々なクリエイティブが飾られています。これらは、ピクサーのスタッフが作品への愛をこめて作った“ファン・アート”であったり、社内のイベント用のポスターであるそう。どれもオシャレで可愛くて家に飾りたくなっちゃいます。
ザ・クラッシュやデヴィッド・ボウイのパロディ風など、遊び心たっぷり! これらは直接作品に使われたり、社外で飾られたりする事は無いそうですが、こうして多くのスタッフの目に触れる場所に飾る事で、裏方であったり仕事をサポートしてくれるスタッフの頑張りを讃えているのだとか。素敵すぎる!
まるでインスタグラム! スタッフ達のBBQやファミリー・デイなどイベントの写真も楽しく展示されていました。
隅から隅まで芸が細かすぎて、見たい場所が多すぎて、ハンクみたいに足が7本あればもっと色々写真が撮れるのにな〜! なんて口惜しくなったピクサー・アニメーション・スタジオ訪問。後編でも、オリジナルショップやカフェでのラテアート体験などなど、見所たくさんご紹介しますのでお楽しみに。
『ファインディング・ドリー』MovieNEX(4,000円+税)発売中・デジタル配信中!
(C) 2016 Disney/Pixar
公式サイト:http://www.disney.co.jp/movie/dory.html
コメント
コメントを書く