9月29日、TOHOシネマズ 六本木ヒルズにて『サイコパス』先行プレミア上映会が行われた。『サイコパス』は『踊る大捜査線』シリーズ監督の本広克行氏を総監督に迎え、『魔法少女まどか☆マギカ』をはじめとする重厚で独自な世界観の描写に長けた虚淵玄氏(ニトロプラス)がストーリー原案・脚本を務める秋アニメ期待の作品。アニメーション制作は『攻殻機動隊シリーズ』や『機動警察パトレイバー 2 the Movie』など、素晴らしいSF警察作品を作り上げてきたProduction I.Gということでさらに注目度が高まっている。
●心理状態や性格を測定 気になるストーリーはいかに
あらすじ
人間の心理状態や性格的傾向を、計測し数値化できるようになった未来世界。犯罪に関する数値も“犯罪係数”として計測され、犯罪者はその数値によって裁かれる。治安維持にあたる刑事たちは常に、犯人を捕まえる実動部隊となる“執行官”と、執行官を監視・指揮する“監視官”のチームで活動する。自らが高い犯罪指数を持ち、犯罪の根源に迫ることのできる捜査官こそが優秀な“執行官”となりうる。それゆえに、犯罪者になりかねない危険もはらむ“執行官”は、その捜査活動を冷静な判断力をもつエリートである“監視官”に監視されている。公安局刑事課一係のメンバーはそれぞれの想いを胸に、正義の在処を常に突きつけられながら任務を遂行していかなければならない。
彼らが立ち向かうものの先にあるのは――
なんとも謎が多いアニメであり、いち早く観たいと思ったファンが多かったのだろうか、イベントは朝の10時からという早い時間であったが会場は超満員であった。
アニメ本編の1話と2話がスクリーンで上映された後、豪華なトークショーが行われた。トークショーには、キャストからは新米監視官・常守朱役の花澤香菜さん、監視官の下で働く執行官・絞噛慎也役の関智一さんの2人が、制作陣からは、総監督の本広克行さん、監督の塩谷直義さん、ストーリー原案・脚本の虚淵玄さんの3人が参加した。司会はノイタミナ枠編集長の山本幸治さんとオタク芸人のサンキュータツオさん。また、トークショーの様子は『ニコニコ生放送』でも中継されており、来場者約2万人、総コメント数1万5千という、土曜の朝30分番組としてはなかなかの注目度であった。
●1話を観た感想はどうでしたか?
関「今日初めて完成した映像を観たんですけど、ストーリーにドキドキしました。僕の隣の席にお子さんが座っていて、途中でセクシーなシーンがあるんですけど、子どもが見てて大丈夫なのかなっていうのにもドキドキしました(笑)」。
花澤「本当にドキドキする場面がいっぱいで毎回最終回みたいな盛り上がりを見せるので、展開が楽しみです」。
本広「完成披露試写会のときって、映画の場合は世に旅立つじゃないですか。アニメはこれからどんどんつくられていくのですごいドキドキしますね。」。
塩谷「これからいろんなことが起こります。キャストの人と会う度に僕は“いつ死ぬんですか?”って聞かれて、“死にません!”って答えてます(笑)。そんな感じで楽しく作っています」。
虚淵「2話まで観ていただけてよかったと思います。1話はああいう終わり方なので、1、2話セットでいい感じだったのではないでしょうか」。
●キャラクター原案・天野明さんからのメッセージ!
「キャラクター原案をやらせていただいた天野明です。『PSYCHO-PASS サイコパス』では素晴らしいキャストの方々とスタッフの方々とご一緒させて頂きとても光栄で緊張しながらも楽しく原案を作らせて頂きました。これからも自分のポジションからパワーと愛情を『PSYCHO-PASS サイコパス』に注がせて頂きます。どうぞよろしくお願いします」。
これを受けて塩谷さんは「虚淵さんのダークな部分が天野さんの絵と良いバランスで落とし込めたかなと思ってすごくいいと思いました。」とコメント。キャストのみなさんもキャラクターのイラストがお気に入りのようであった。特に、花澤さんは自身の演じる常守朱について「めっちゃ好みなんです。ショートカットでかわいいっていうかかっこいい感じ」とコメントし、キャラクターへの愛を感じた。
●視聴者に向けて一言
関「『サイコパス』は正しくは『サイコパス』と発音しますので、よろしくお願いします!』
(注:サイコ/パスと区切って発音する感じ)
花澤「本当に毎回アフレコが楽しみで、初めて観させていただいてもっと想像力がかきたてられました」。
本広「未来を予測しながら作っているのですが、事件がすごくおもしろいんですよ。刑事モノとしてもキャラクターショーにもなっていますので、楽しめると思います」。
塩谷「エンディングテーマなのですが、ストーリーに合わせてアレンジが変わります。細かくこだわりをもって作っておりますので放送でチェックしてみてください」。
虚淵「3話だからといって朱ちゃんの首がもげたりはしないので(笑)それはそれとして、朱ちゃんの受難は続いていきますので注目していただければと」。
●近未来SF警察アニメの金字塔たりえるか 『PSYCHO-PASS サイコパス』10月11日から放送開始
10月11日から放送開始する『サイコパス』は、3つのキーワードから構想がはじまったそうだ。その3つとは“群像劇”、“未来”、“警察”。この3点を踏まえた上で『攻殻機動隊シリーズ』や『機動警察パトレイバー 2 the Movie』を避ける設定につくりあげていったそうだ。アニメーションなのでいくらでも派手にできるが、そのような銃撃戦にすると『攻殻機動隊シリーズ』になってしまう。では、そこをどのように避けたのだろうか? そのあたりは是非本編で確認してもらいたい。
オープニングテーマは“凛として時雨”『abnormalize』、エンディングテーマは“EGOIST”『名前のない怪物』という、クールな印象のアーティストが起用されている。どちらとも聴かせていただいたのだが、世界観に非常にマッチしていて、特にエンディングは映像とアレンジとの相互作用によって視聴後の満足感が高い楽曲となっている。オープニングは本番映像を観ることができなかったので本放送までのお楽しみだ。
放送は10月11日(木)24時45分より、フジテレビ“ノイタミナ枠”他にて放送開始。
サイコパス公式サイト
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