8月20日よりリンクスインターナショナルから発売されるAC出力も可能な12000mAhモバイルバッテリー『enerpad AP-12K』を使用してみたのでレポートする。
すでに発売されている本品よりも大容量な24Kはすでにレビュー記事を書いているが、そちらと比較してどのように変わったのかという点も参考にしていただきたい。
※参考記事
AC出力も可能なモバイルバッテリー『enerpad AC-24K』はプロフェッショナル仕様だった!
http://getnews.jp/archives/1496108 [リンク]
充電用ACアダプターのプラグがアース付き3極なのは24Kと同様だが、本品からは2極変換アダプターが付属している。
同社の阪口貴紀さんに話を聞いてみた。
--小型のものを出してくれと24Kの時に言いましたが、本当に出しましたね。
「はい。記者さんのご要望だけではないのですが(笑)、プロの方だけではなく一般の方からのお問い合わせも多く女性にも気軽に持ち運べて大容量、ACも備えてノートPCにも使用できるというギリギリの設計にしました。さすがにノートPCを満充電させる事はできませんが、最後の最後にバッテリーが切れそうという場面では役に立つと思います」
--2極の変換アダプターも付いていますね。
「そうですね。これも24Kの記事でプロ仕様だとレビューしてくださったのですが、家庭での使用を前提とすると3極タップがすべての家庭にあるとは思えませんので、2極アダプターを付属することにしました」
電源スイッチ、ACの独立スイッチ、インジケータ、USB出力ポートは1つにまとめられ、全体的なデザインもスタイリッシュになっている。
ACコンセントは上部に設けられている。これは、安定した卓上に置いて使用することができるようにこうなっている。
デザインも含めて、このあたりはプロ仕様ではなく気軽に持ち運べるハイアマチュア仕様といったところか。
写真左側が24Kで、右側が今回発売される12K。
大きさもだいぶ違う。質量は24Kの約700グラムから約408グラムになっている。
バッテリー容量が24Kよりも小さいのだから当然だろう。
バッテリー容量は12000mAhで24Kの約半分。
付属のACアダプターから本品への充電は、記者の実測では2時間20分で満充電できた。
24Kはプロ向けと思われたのでマニアックな使い方をしたが、こちらはそうでもないので一般的な使用を考えてみた。
まず、ACを使用して単3ニッケル水素電池を4本同時に充電してみた。
この100均で購入したニッケル水素電池は1本あたり1300mAhで4本で5200mAhとなる。
この充電が完了した後に、そのままの状態で今度はUSBを使用してスマホを充電してみる。
なお、ACとUSBは同時使用可能だ。
本品にはスペースの関係からUSBは1ポートしかない。2ポート以上必要な場合は充電用のUSBハブを使用すると良い。
100均で売られていた充電用のUSBハブを通過型電流計の後に接続して、2ポートをAndoroidスマホ、iPadミニに割り当てて同時に充電を開始した。
観察してみると1.57Aから2.11Aまで流れていた。
本品の最大出力は2.4Aなので、急速充電対応機器ならば2A以上流れあっという間に充電が終わるだろう。
ACを使用してニッケル水素電池を満充電した後に、スマホとiPadミニを同時充電して2時間46分39秒後に本品のバッテリーが空になった。
積算電力量は4190mAhだったので、ニッケル水素電池の5200mAhと合わせると9390mAhとなる。
本品のバッテリーそのものが3.6ボルトであることから、USBのDC5ボルトに出力する際の昇圧、ACで出力する際の変換効率、さらにニッケル水素電池に充電するために充電器側でDCに変換するという、とことん効率の悪い使用方法をとっていることを考慮すると、この使用方法に限った実効値は定格の78.25%でまずまずの結果だろう。
USBだけでスマホを充電した場合はもっと効率が良いはずで、一般的なスマホであれば数回は満充電できるのではないだろうか。
どうしても最近はやりのAR系ゲームに話が行ってしまうが、トレーナーさんには必修アイテムになりそうだ。
レビュー中にあった事例としては、列車の中でバッテリーのヘタったノートPCを使用していて「あと10分バッテリーが持てばパワポ(パワーポイント)で資料を完成させてメールで送信できるのに!」というピンチの時に威力を発揮してくれた。
大容量の24Kは大きくて重くデザインも野暮ったいが、そんなことは関係なく必要であればどんな場面でもAC電源を供給してくれる頼もしいプロ仕様だとすれば、本品はデザインもよく主にUSBの大容量モバイルバッテリーとしての使用を前提としつつ、イザという時にACも供給してくれる誰にでも使い勝手の良い「強い味方」と表現できるだろう。
※写真はすべて記者撮影
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