今回は一般社団法人 大日本猟友会さんのサイト『目指せ!狩りガール』からご寄稿いただきました。
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■目指せ!狩りガール no.7 実技の練習もできる、猟友会の予備講習を受けました。(目指せ!狩りガール)
ありちゃん:食べることが大好き、アウトドアもちょっと好きな会社員。ひょんなきっかけから「ハンター」を目指すことに。東京都内在住。カリタロー:狩りガール活動を応援するジビエ好きの犬。ありちゃんと一緒に勉強して、いつかカッコイイ猟犬になるのが夢。
だいぞう師匠:猟友会に所属している優しきオジサマハンター。自然のことにも詳しく、ハンター仲間として若者を育てています。
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だいぞう師匠:ハンターのだいぞうです。ありちゃんが猟銃を使って狩猟をするためには、「猟銃の所持許可(銃刀法)」と「狩猟免許(鳥獣保護法)」の二つが必要です。これまで所持許可のために活動してきたありちゃん。今回はもうひとつのステップ、狩猟免許の取得を目指します。知識の習得のほかに猟具を取り扱う実技チェックもある狩猟免許試験。いきなり本番の試験では大変なので、ありちゃんには猟友会主催の「狩猟免許試験予備講習会」*1の受講をすすめましたよ。
■ 猟銃の所持許可
(銃刀法に基づき、都道府県公安委員会による許可を受ける)
■ 狩猟免許[第一種銃猟免許]
(鳥獣保護法に基づき、環境省の委任を受けた各都道府県により交付される)
*1:「平成26年度 狩猟免許試験予備講習会の開催について(都道府県別)」 『大日本猟友会』
http://www.moriniikou.jp/index.php?blogid=20
●どこを覚えたらいいの?内容満載「狩猟読本」。
カリタロー:あ、ありちゃんこっちこっち。受講お疲れ様でしたワン。
ありちゃん:面白かったよ!猟友会の先生優しかった!友達できた!模擬銃分解してきた!
カリタロー:なんかメチャ盛り上がってるなー。いろいろ気になるけど、順番に聞かせてもらうワン。まず、講習会について教えてよ。
ありちゃん:うん。狩猟免許試験は都道府県によるものなんだけど、試験を受ける新人のために各都道府県猟友会などが主催する「予備講習会」*1というのが開催されているのね。
カリタロー:それは絶対受けなきゃいけないの?
ありちゃん:そんなことはないよ。ただ、これを受けずにいきなり本番の試験を受けると大変だと思う。それくらい試験のために知らなくちゃいけないことがたくさんあるから。
カリタロー:何をオベンキョするのかな。うわ、分厚いテキストだね。
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狩猟読本には猟具や狩猟マナーなどの情報はもちろん、野生動物の生態に関する内容も豊富に載っています。
ありちゃん:これが狩猟読本。猟友会への受講申し込みの時にもらえるよ(東京都の場合)。狩猟のために必要な許可や免許のこと、法令のこと、猟具や鳥獣の生態についての詳しい解説……あと、狩猟のマナーや獲物の解体法まで載っているのだ。
カリタロー:あ!憧れの先輩たち(猟犬)のことも載っているね。すごい、試験のためのテキストっていうより、狩猟に必要なことがすべて詰まった図鑑みたい!
ありちゃん:だから読んでいると楽しいんだけど、試験のためには内容が盛りだくさんで、何をどこまで覚えたらいいのかわからない!
カリタロー:ク~ン、困った。
ありちゃん:そこで講習会なのよ!試験に必要なポイントを教えてくれるの。今日の午前中はずっとこの本と例題集を使っての講義だったよ。射程距離や法令で出てくる日数とか、覚えるのが苦手な数字もたくさん出てくるんだけど、具体的に「ここは覚えて」って指示してくれるから助かる。
カリタロー:トリの絵もいっぱい描いてあるね。わわ、カモだけでこんなに種類がいるのか
ありちゃん:狩猟鳥獣の判別だね。それも覚えなくちゃいけないんだ。そして午後からはついに銃をさわったんだよ!
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ありちゃんが可愛くデコレーションした狩猟読本。「やっぱり電車の中では人目も気になるからね。これでいつでもどこでも勉強できるでしょ」。
だいぞう師匠:今まで猟銃に関する知識を高めてきたありちゃん。狩猟免許の取得のためには、さらに狩猟鳥獣を中心とした野生動物の生態や、狩猟に出た時に必要となる猟具や猟場の知識も必要です。難しそうだけど、ポイントを押さえれば大丈夫!
●「銃口内異常なし!」 いよいよ銃とご対面。
ありちゃん:午後からは猟具の取り扱いを習ったの。座学では「網・わな猟」の免許を取る人も一緒だったけど、ここからは別れて実習。私は第一種銃猟免許(猟銃の免許)の皆さんと一緒ね。
カリタロー:いよいよ猟銃を持つんだね!どうだった?
ありちゃん:ズシッとね。重かった~。もちろん模擬銃なんだけど、感覚は本物と同じなんだって。この間、銃砲店で持たせてもらったときも重いなって思ったけど、今回は分解したり、長く持っていたから余計に実感しちゃった。しばらく狙いを定めたりしていたら二の腕がプルプルして来たよ(笑)。
カリタロー:普段使わない筋肉なんだね。
ありちゃん:二の腕エクササイズにちょうど良いかも。あれ続けてたら引き締め効果あるよ。ともかく、少し鍛えた方が良さそうね。
カリタロー:肝心の実習内容は?
ありちゃん:ひとつは銃器の点検、分解、組み立て。銃口内に異常がないか、実包がないか声出し確認をするの。ちょっと恥ずかしかったけど、安全のために身につけておくのは大切だよね。
カリタロー:うん、そうかも。分解はちゃんとできた?
ありちゃん:うん、分解はね。でも組み立てがなかなか上手くいかなくて何度もやり直したよ。
カリタロー:何度も練習できるんだね。
ありちゃん:そうなの!猟友会の指導員の皆さんが本当にじっくり教えてくれて、納得いくまで何回も組み立てなさいって言ってくれたよ。
カリタロー:ほとんどの人が、初めてさわるんだもんね。
ありちゃん:うん。慣れないし、重たいし、これは何度も繰り返して気持ちに余裕を持たないと本番の試験で慌てちゃうなって思ったの。そうしたら、猟友会の人がね、「女性の方が不安に思って何度も練習するんですよ」って言ってた。男性は余裕があるのか、あんまり練習しないで失敗しちゃうことがあるんだって!
カリタロー:みんなにとって初めての道具だから油断は大敵だね。
ありちゃん:だよね。講習会を受けないと試験でぶっつけ本番になっちゃう。実技試験の面でもこの講習会での練習が必要だって実感したよ。他にも、団体で猟に行ったときの銃器の受け渡し方や休憩の仕方、安全のための取り扱い方法が色々とあって、習わないとわからないことだらけだった。
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実技では模擬弾を出し入れするのでポケット付きの服を着た方が便利かも?
だいぞう師匠:実際に模擬銃に触れると、まずその重さに驚くと思います。ありちゃんも講習会で体験して、慣れることの大切さを実感したようですね。 このように彼女が受験する第一種銃猟免許(猟銃+空気銃)の技能試験では、銃器の取り扱いに関する実技試験があります。加えて、空気銃の取り扱い、距離の目測、イラストや写真を使った鳥獣の判別も試されますよ。試験当日は緊張するだろうから、この講習会で不安を解消しておくといいですね。
●ありちゃんの結論!予備講習会は受けるべき。
ありちゃん:座学と実技の講習を受けてね、ますます狩猟に興味が湧いたよ。
カリタロー:なんでなんで?
ありちゃん:とにかく、先生として来ている猟友会の皆さんが楽しそうなんだもん。講義にしても、日頃狩猟に出ている人の生の声だからリアルに感じられてワクワクした。基本を教えつつも、猟場ではどう対応するかといったお話とかね。
カリタロー:「狩猟は猟場で起こっているんだ!」みたいな?
ありちゃん:(苦笑)それ、読者の皆さんに通じるかな?でもそんな感じだね。経験豊富な猟友会のハンターさんが先生として教えてくれるのも講習の魅力かな。去年は知り合った先生と一緒に狩猟現場へ行った人もいたんだって!
カリタロー:そだ!さっきお友達ができたって言ってたよね?
ありちゃん:ふふふー。今回も受講者の中に女性が何人かいたので話しかけちゃった!
カリタロー:ありちゃんの社交性がこの連載を支えとるなー。
ありちゃん:いや私だってちょっとは人見知りなんだけどね。ほら、みんな同じ目的で来ているし、ここで仲間を作っておくとハンターになってからも助かるでしょ?
カリタロー:そっか、先輩狩りガールのモモさん*2も狩猟免許試験の時に狩猟のチームに誘われたんだったね。
*2:「no.3 一年先輩「狩りガール」とお茶を。<後編>」 『目指せ!狩りガール』
http://kari-girl.com/vol3.html#entry
ありちゃん:新人ハンターにとって仲間を作ることや、先輩と知り合うことって大切だから、講習会のような機会に情報交換しておきたいと思ったの。無事ハンターとしてデビューしたって、まだまだひとりで狩りするのは難しいだろうし。
カリタロー:猟場のマナーや安全のこと。ハンターになってから教わることの方がいっぱいだもんね。
ありちゃん:今回、隣の席だったお姉さんは狩猟経験のある人で、しばらく更新していなかったんだけど復活したんだって。
カリタロー:そういう人もいるんだ!
ありちゃん:彼女はもともと釣りが好きで、その延長で狩猟にも興味を持ったの。釣りも狩りも最終的に獲物と一対一で向き合えるのが魅力だって話していたよ。
カリタロー:ほほー。なんだか素敵なお姉さんだワン。
ありちゃん:あとね、森の中で獲物を待ってジッとしていると「シーン」って音を感じるんだって!
カリタロー:へ?マンガでよくある?
ありちゃん:そうそう!静かな森の音は本当に「シーン」って感じるんだって。ジッと獲物を待つ感覚、味わってみたいなー。
カリタロー:そんなオシャベリをする余裕があるんだね。
ありちゃん:実技の練習があるから受講者同士や猟友会の方々とも会話しやすくて楽しかったよ。お話しているうちに、早く自分のフィールドで狩猟をしてみたい!って気持ちが強くなった。
カリタロー:ほかの女子たちはどんな感じ?
ありちゃん:同じく狩りガール見習いの女性二人と連絡先交換したんだけど、二人とも同じくワクワクしていたよ。早く実際に狩猟に出てみたいって。
カリタロー:やっぱり同じ目的の人たちが集まると盛り上がるんだね!さーて、ワクワクしながらも試験勉強だね!
ありちゃん:ちょっと~、ドキドキが復活してきたじゃない。でもいっぱい練習したから、きっと大丈夫!勉強がんばります。
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距離の目測を描いた(と思われる)ありちゃんのメモ。受講から試験まで一週間。ありちゃんの勉強は続きます。
だいぞう師匠:講習会の後でしきりに「緊張してたけど試験が楽しみになってきた!」と話していたありちゃん。猟友会メンバーや狩りガール見習いの仲間と出会ってますます興味が湧いてきたようですね。こういった出会いがあるのも講習会の利点です。試験合格のためにも予備講習会の受講をおすすめします。
また同時に、「網猟免許」「わな猟免許」向けの予備講習会も行っています。実際に網やわなを見ることができるので興味のある方はぜひ受講してください。
◎狩猟免許試験の申し込みについては地域により異なります。お住まいの都道府県にお問い合わせを。東京都の場合は以下のリンク先を参照してください
「狩猟免許試験について|東京都環境局 緑の創出と自然環境の保全」『東京都環境局』
http://www.kankyo.metro.tokyo.jp/nature/animals_plants/birds/hunting_license/test.html
◎ 予備講習会については大日本猟友会のサイトに各都道府県の案内があります。
「平成26年度 狩猟免許試験予備講習会の開催について(都道府県別)」『大日本猟友会』
http://www.moriniikou.jp/index.php?blogid=20
予備講習会の受講料は狩猟免許の種類ごとに5,000~10,000円ほどです。 詳しくは各都道府県の猟友会にお問い合わせください。
次回のありちゃんは狩猟免許試験を受験します!気になる合否は?
次回08につづく!
執筆:この記事は一般社団法人 大日本猟友会さんのサイト『目指せ!狩りガール』からご寄稿いただきました。
寄稿いただいた記事は2014年06月20日時点のものです。
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