映画『紙の月』にゆるやかな破滅への下り坂を見た。
宮沢りえ主演の映画『紙の月』を観てきました。
おお、これは、傑作。ここのところ『ふしぎな岬の物語』、『ぶどうのなみだ』、『グレース・オブ・モナコ』、『トワイライト ささらさや』、『楽園追放』と立て続けに「なかなか面白いけれど、それほどでもないかな」という映画を見てきただけに、久々のあたり!という感じ。
同じ破滅的な恋の物語でも、ぼく的には『私の男』より断然こっちだなあ。まあ、オタク男子向きの映画では全然ないので、ここでオススメするのもどうかとは思うわけなのですが、でも凄いものは凄いので取り上げておきます。
ぼくは未読ですが、これは原作が良いんでしょうね。角田光代。偉い人です。いずれ原作も読んでみたいと思いますが――さて。
物語は、ある銀行に勤める平凡な主婦が、些細なことから横領を犯し、そして少しずつ少しずつ転落していく軌跡をリアリスティックなタッチで描いています。
何か心のなか
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