プロブロガーイケダハヤトに見る「炎上の作法」。
駅前のジュンク堂までわざわざ買いに行ったんだけれど、よく考えてみれば当然、電子書籍が出ているよね……。しまった。Kindleで買うべきだった。まあいいや。
どういう内容かと云うと、まあ、タイトル通りの話です。テーマは「炎上」。ひょっとしたら日本一炎上しているかもしれないプロブロガーであるところの著者が、「なぜ、炎上を恐れず挑発的な記事を書きつづけるのか」を語った一冊。
その内容をひと言で表すと、「空気なんて読むな! 炎上を恐れず自分が考えたことを発信しつづけよう」に尽きます。このひと言を心から得心できているなら、この本は読む必要がないんじゃないかな。
しかしまあ、いかにインターネット時代といえども、大半のひとは「炎上」とは無縁の人生を送っているはず。とにかくやたら炎上させまくって悪口を云われまくっている(ように見える)イケダハヤトさんのお言葉に耳を済ませてみるのも悪くないのでは?
まあ、内容的には自慢話とも自己正当化とも受け取れるものが延々と続くので、ひとによってはただそれだけのものだと云って切って捨てるでしょう。
でも、ぼくは自慢話を聞くのは嫌いじゃないし、「しょせん自己正当化に過ぎない」とか「自己正当化だからダメ」といった意見にはそれほど価値を見いだせません。
じゃあ、あなたは自分の意見は正当じゃないと思っているんですか、という話ですよね。もし正当だと信じているなら、そのひと自身も自己正当化していることになるし、そうじゃないなら自分は正当だと思っていないくせにひとを非難するってどうよ?となる。
つまりは「自己正当化しやがって」とは、あまり意味がある批判ではないと思うのです。よりまっとうな批判としては「あなたの発言内容は正当ではない」と云うべきであって、「自己正当化」そのものを問題視するのは違うんじゃないかな。
それはつまり自分が正当だと信じていることを主張することそのもの自体が問題だ、と云っているに等しい。少々露悪的な表現を選ぶなら「自分が正しいと思っているなんてバカじゃないの」というたぐいの云い方です。まあ、いかにも日本人的な発想ではありますけれどね。
話が逸れた。自身を日本でトップクラスのポジションにいるブロガーと位置づけるイケダハヤトさんは、どうすればその地位にたどり着くことができるかをつらつらと解説しています。
といっても、具体的なブログ執筆の戦略はここには書かれていない。そのかわり縷々綴られるのは、いわば精神論です。
イケダさんは、ブログやその他の分野において、トップに至るために何より大切なものは「情熱」であると語っています。何であれひとに差をつけるためにはかれらに増して圧倒的に時間をかけることが必要なのであって、そのためには情熱が欠かせないのだと。
イケダさんはブログにも絶対的な時間をかけているそうです。わりに頑張っている日でも1日3時間程度しか書かないぼくとしては耳が痛い話です(インプットの時間を入れるともっと長い間「働いている」ことになりますが。でも、いくらぼくが厚顔でも、萌え漫画読んでいる時間を労働時間に入れられないわー)。
で、でも、大切なのは時間だけじゃないと思うよっ。いやまあ、見ていればわかると思いますが、ぼく、あまり情熱がない人間なんだよね。
徹底的に気分屋なので、安定して更新しつづけるということができない。いや、ほんとうはできるんだろうけれど、あまりその必要性を感じていないというか……。
このブロマガ、平均してみれば1日に2,3本は更新している計算になるのですが、1日7、8本も更新される日もあれば、「0」の日もあるのは御存知の通り。
いやー、プロフェッショナルとしてあるまじき話ですね。毎日必ず3本ずつ更新していたら、会員数はいまの倍くらいは行っていたと思う。無理だけれど。
それにしてもネットだけで年収500万円稼いでいるというイケダさんの技術は驚異的なものがあります。この話を聞いて「それくらいおれだって稼げる」と思うひともいるかもしれませんが、おそらく無理です。
まあ、絶対に無謀とは云わないけれど、ネットでお金を稼ぐことは、やってみるとわかりますが、相当大変ですよ。それこそ過激な内容であおって炎上を誘えばすぐに会員が増えると思っているひともいるだろうけれど、いや、それ、無理だから。
特にメルマガみたいな会員制システムではまず無理。仮にそれで会員を増やすことができたとしても、すぐにやめていきますからね。だれもそういう価値がない情報にお金を払いつづけたりしないのです。
イケダさんはアフィリエイトで収入を得ているようだけれど、
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