講談社が週刊漫画誌「モーニング」のデジタル雑誌の販売を開始することが、15日分かった。1冊の定価330円よりも大幅に割安な月額500円で、16日から毎週配信する。同社は「週刊漫画誌で初のデジタル定期購読サービス」としている。新サービスは、iPad(アイパッド)とiPhone(アイフォーン)に対応。専用のアプリ「Dモーニング」(無料)を通じて購読手続きをすると、毎週木曜に紙の雑誌とほぼ同じ内容の最新号(約300ページ)が配信される。作家がデジタル化を許可しない一部作品は掲載されないが、デジタル版だけのオリジナル作品も配信する。
『モーニング』電子書籍化! 『ジャンプ』や『マガジン』をスマホで読める日は来るか?(1688文字)
紙の雑誌を買ったら月額330円×4で1320円くらいかかるわけだから、これは安い。紙の半額以下ということになりますね。非常に思い切った価格設定です。
よく漫画雑誌はほとんどが赤字で、単行本で利益を出しているといわれますが、そうだとしたら電子雑誌で利益を出す必要はない! とにかく読んでもらえればいい! という判断なのでしょうか。
すでに電子漫画雑誌はいくつか創刊していますが、週刊漫画誌の電子化は初めて。この大きな賭けが吉と出るか凶と出るか、注目して見守りたいところです。
個人的に関心があるのはそのうち『少年ジャンプ』や『少年サンデー』、『少年マガジン』といったほかの雑誌も電子化されることがあるのかということ。
『ジャンプ』の電子版が月間500円で買えるようになったら大変なことですよ。しかし、『モーニング』という先例ができた以上、それもありえない未来というわけではありません。
そもそも漫画雑誌の売り上げは下がる一方で、必然、「単行本の広告媒体」としての価値も下がってきています。電子化することによって、それで利益は出せないまでも、「単行本の広告媒体」性を取り戻そうとする考えは理解できるものです。
問題は「電子雑誌を買ったひとが単行本まで買ってくれるか?」ということですが、これは何ともいえません。電子雑誌を買った上で電子単行本、あるいは紙の単行本に手を出すひとって、どれくらいいるんだろうね。ちょっと検討もつかない感じ。とにかく『モーニング』の挑戦は応援したいところです。
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