弱いなら弱いままで。

いまさらながら、小説を、読みたい。

2020/11/29 18:27 投稿

コメント:2

  • タグ:
  • 小説
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
 かつて読み、そうしてあっけなく忘れ去ってしまった名作を再読しようと思っているのだが、どこから手をつけたものか迷う。惑う。思い出はいつもうつくしく、しかし砂丘の蜃気楼さながらに幻で、いまとなってはほんとうに読んだものかどうかすら怪しく感じられる。

 いや、たしかに読んだはずなのだけれど、かぎりなく曖昧な「印象」のほかはほとんど何も記憶していないありさまなのである。特に海外作品はそうだ。さらにいうと短編はまったく記憶できていない。

 一部の、ほんとうにかがやかしい名作はそれでもつよく印象に残っているのだが、そのほかは日々の雑多な記憶に洗われて、何ひとつ残さず消えてしまっている。

 もういちど読み返したとして、その失われた記憶を取り戻せるかどうかはわからない。おそらく無理だろう。しかし、それでも、未読の新作として読んでみるのも悪くはない。そう思う。

 ティプトリーの「たったひとつの冴えたやりかた」や、「愛はさだめ、さだめは死」。ル・グィンの「帝国よりも大きくゆるやかに」。ロジャー・ゼラズニイの「伝道の書にささげる薔薇」。

q?_encoding=UTF8&MarketPlace=JP&ASIN=415q?_encoding=UTF8&MarketPlace=JP&ASIN=415q?_encoding=UTF8&MarketPlace=JP&ASIN=B07

 こういった短編を読み耽ったのは中学生とか高校生の頃で、おそらくそもそも完全には理解できていなかったのだろう。いま、読み返してみるとどのような感想になるのか興味深い。

 あるいは日本人作家の作品にしても、京極夏彦の『魍魎の匣』や『絡新婦の理』はもういちど読んでみたい。また、『虚無への供物』に『匣の中の失楽』といったいわゆる「四つの奇書」も、この機会にぜひ読み返しておきたい。

q?_encoding=UTF8&MarketPlace=JP&ASIN=B00q?_encoding=UTF8&MarketPlace=JP&ASIN=406q?_encoding=UTF8&MarketPlace=JP&ASIN=406q?_encoding=UTF8&MarketPlace=JP&ASIN=B01
 

ここから先は有料になります

ニコニコポイントで購入する

チャンネルに入会して購読する

  • この記事は過去記事の為、今入会しても読めません。ニコニコポイントでご購入下さい。

コメント

小説を読める環境と時間があるということは、とても幸せなことだったんだ、とあらためて思いました。

No.1 47ヶ月前
userPhoto 海燕
(著者)

>>1
ぼくの場合、環境も時間もあるんですけれどね。あとはやる気の問題だよなあ、と思ったり。

No.2 47ヶ月前
コメントを書き込むにはログインしてください。

いまブロマガで人気の記事

継続入会すると1ヶ月分が無料です。 条件を読む

アラフォーオタクハゲの陰キャでも配信したい!

アラフォーオタクハゲの陰キャでも配信したい!

月額
¥330  (税込)
このチャンネルの詳細