百合アンソロジー dolce (マジキューコミックス)

 ぼくはこう見えて(どう見えて?)、わりと百合作品が好きです。百合オタというほど読んでいるわけじゃありませんが、カップリング厨の素質はいくらかあって、『まどマギ』の杏子とさやかなんかは完全にそういう目で見ています。

 「『エヴァ』のマリ×アスカはBL」という、その文脈でいえば、あのふたりもBL的な関係で、ほんとうに百合的なのはまどか×ほむらのほうなんだろうけれど、ぼくはまどほむのほうにはそんなに萌えないんだよなあ。

 百合的ならぶらぶあまあまというものにあまり興味がないらしい。いや、決してらぶらぶが嫌いなわけじゃなくて、むしろ好きなんだけれど、「そういうのは同人誌でいいか」と思ってしまうんですね。商業作品でまでらぶらぶが読みたいとはあまり思わない。

 いま、商業で出ている百合といえば、女の子たちの微妙で繊細な恋愛(性愛)関係を淡々と描く「関係性特化」の作品が多いと思うんだけれど、そういう作品をあえて商業誌で読みたいとは考えないんですよ。

 やはりぼくは、物語には単なる関係性の面白さを超えたドラマツルギーがほしいし、何らかの展開の起伏があったほうがいいと考えているっっぽい。「ドラマティックな作品の幸せいっぱいな二次創作」なら受け入れられるんですけれどね。