『機械じかけの性と生 アニメ/マンガ/ノベルのなかのセンス・オブ・ジェンダー』というタイトルの、どこで出すあてもない本を書いています。

 タイトル通り、アニメやマンガやライトノベルのなかのジェンダー問題についての内容なのですが、ひとつ決めていることがあって、それは「特定の作品を取り上げてそのジェンダーの偏向を批判したり告発したりする内容にするのはやめよう」ということです。

 世の中にはエンターテインメント作品のジェンダー問題を取り上げた本はたくさんありますが、たいてい告発のために書かれていて、しかもそれが「ほんとうにそうか?」と悩むものだったりするのですね。

 もちろん、ぼくも男女差別は解消されるべきだと思っていますが、じっさいには差別でないものに差別を見るのはそれはそれで問題だと思うのです。

 あれもこれも差別、と取り上げることは一見するとリベラルな印象を与えるかもしれないけれど(そし