極論すると、万民が幸せになれる結末というのは、「茨の道」など比ではないほど見当もつかないほどに地味で過酷で陰湿で気の遠くなるほど泥にまみれてどれだけ無様に地べたを這いずり回って一つのミスなく進むよう全神経を極限まですり減らせてなお決してとは言えなくともたどり着けない境地。

一番身近かつ有名でほぼ誰もが知っているであろうことで言えば領土問題。

あたりまえだけど両者譲るつもりはみじんもない。

仮に、何らかの方法で解決することができたとしましょう。

ですが、その結果がどうなろうと、必ず最低でもどちらか一方が妥協（我慢）しなければなりません。

その時点で妥協した方は幸福とはいえません。

そのような問題だけでも程度の差はあれど世界中に山のようにあるのです。

人の価値観は人それぞれ千差万別。故に幸福の形も人それぞれ千差万別。

そして幸福を実現するためには、たとえ恨みがなかろうと手段の関係などで他者が不幸にならなければならない人も少なからずいます。（たとえば対戦ゲームで「俺TUEEEE!!」したい人が幸福になればほかの人は負けを強いられてその負けが幸福でないなら、そのほかの人は不幸になるといった感じに。）

そんな現実で万民が幸福になれるような結末にたどり着けると思いますか？

無理です。そんなことできません。

誰かが幸福になれば何かしらの影響でほかの人が割りを喰らいます。

言い方が乱暴ですが、SとMでうまく価値観の住み分けができればまだワンチャンスあるかもしれませんが・・・。

それも現実的ではないです。

消去法で、「万民が幸福になる結末」は現実的ではない。