大見武士『ぼくらのふしだら』。
なかなか不埒で魅力的なタイトルですが、その中身は『DEATH NOTE』的な超能力サスペンスです。
といっても、タイトルからわかる通り、そこにはふしだらなエロスが関わって来る。
あるとき、時間停止能力を手に入れた不遇な少女が主人公。
そのほとんど万能ともいえる能力で、彼女はいままでの生活から抜け出すことを目指しますが、力にはひとつ大きな代償があったのです。
それは使えば使うほどに性欲が高まっていくということ。
からだに書かれた数字が大きくなっていくほどに性欲は強まり、ひとりでは解消できないほどにまで高まっていく。
それでも能力を使うことをやめられない彼女は、幼なじみの少年を巻き込んで性欲解消→能力発動をくり返します。
そして、暴走する少女はやがて殺人事件をひきおこしかねないところまで行き――と破滅へ向かってノンストップな展開が続きます。
非常にエロい設定だなーと感心するわけですが、あまりに暗い話なので読む人は選ぶかも。
また、よくある話といえばよくある話で、それこそ『DEATH NOTE』のような能力の暗黒面まで読み切ってコントロールする凄みは見受けられない。
ただ身の丈に過ぎる能力を持った者は破滅するという教条的といえばそれまでの物語といえます。
こうしてみると、
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