ニューヨークのメトロポリタン・オペラの演目をスクリーンで楽しむ「METライブビューイング」。話題のオペラが映画館で鑑賞できるという、とても貴重でお得なプログラムです。
ライブビューイングはこの秋、8年目のシーズンを迎えるのですが、夏の間は、昨シーズンに上映された12演目と、過去6シーズンの中から選りすぐった計28演目を上映する「METライブビューイング アンコール2013」が楽しめます。
ヴェルディ『リゴレット』(c) Ken Howard/Metropolitan Opera
見どころは、今年生誕200年を迎えるヴェルディとワーグナーの作品が充実していること。ヴェルディは『椿姫』『リゴレット』といった人気演目をはじめ10作品、ワーグナーは『トリスタンとイゾルデ』ほか〈ニーベルンゲンの指輪〉4部作を合わせた6作品が上映されます。ヴェルディとワーグナー以外でも『トゥーランドット』や『カルメン』『魔笛』など、おなじみの人気演目が並びます。
オペラを観ようと思っても、観たい演目がそのとき上演されているとも限らず、チケットもかなり高価。かといって、家でDVD鑑賞ではちょっと物足りない......と考えると、大きなスクリーンで気軽に臨場感たっぷりに楽しめる映画館のオペラ鑑賞はとても魅力的。オペラグラスをかけなくても、しっかりキャストの表情が見えるのも、映画ならではかも。
ドニゼッティ『愛の妙薬』
1作品の料金は一部を除いて3000円。映画よりはちょっとお高めですが、オペラを劇場で鑑賞するよりはずっと安いし、たいていの演目は3時間越え、と考えると妥当かも。ちなみに、ワーグナー作品に至ってはどれもほぼ5時間越えなので、〈ニーベルンゲンの指輪〉4部作を全部鑑賞すると約20時間となりますが、この夏に一気観することも、可能ですよ。
8月17日(土)には、ヴェルディの『ドン・カルロ』上映前に音楽評論家の加藤浩子さんと堀内修さんによるトークショーも開催。ヴェルディとワーグナー、オペラの魅力について語ります。
まだまだ残暑厳しい日々、涼しい映画館でオペラ鑑賞はいかがですか? 演目やスケジュールは公式サイトからどうぞ。
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「METライブビューイング アンコール2013」[公式サイト]
日時:8月10日(土)~9月27日(金)
会場:東劇(中央区築地 4-1-1東劇ビル3階)
料金:1作品3000円(税込)※ただし、『ワルキューレ』『ジークフリート』『神々の黄昏』『パルシファル』『トロイアの人々』は4500円(税込)
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(文/ミヤモトヒロミ)