「ピャチェーレ」といえば、東京駅をはるかに見おろす絶好のロケーションで、伝統のトスカーナ料理をベースに独創的なクリエイションで楽しませるイタリアンキュイジーヌ。今回のガラディナーは、トスカーナの名醸「RUFFINO(ルフィーノ)」社とコラボレーションしたフルコースが楽しめるという、この店ならではのスペシャル企画です。
当日は「ルフィーノ」社の醸造責任者、ガブリエル・タッコーニ氏も登場し、「ルフィーノ」のワインの魅力についてたっぷりと語って下さるそう。
コースは「ルフィーノ」の6種類のワインと、それぞれのワインの個性に合わせた6皿の料理で構成。なかでもユニークなのは、コースがデザートワインからスタートすること! 通常なら食後に饗されるデザートワイン&パルミジャーノ・レッジャーノの組み合わせが「前菜」として登場するという、パオロ・ペロシ シェフの粋な試みです。
パルミジャーノ・レッジャーノは熟成度なら12ヶ月から36ヶ月まで、食感もチュイールやアイスクリームと異なるタイプが4種類使われ、その多彩な味わいの楽しいこと。何より、自然の塩味、旨味がワインの濃厚な甘さにピッタリで、スターターとしてのインパクトは大!
コースのハイライトは、味わいの違う3種類の赤ワイン。1877年に設立し、イタリアワインの代名詞「キャンティ・クラシコ」の名を世界に広めた「ルフィーノ」社の真骨頂ともいうべきセレクトです。鴨、オマールエビ、仔牛と、それぞれの皿とみごとなハーモニーを紡ぐ"赤"の奥深さ、「キャンティ・クラシコ」の基本となるブドウ品種、サンジョベーゼの表現力の豊かさに改めて驚かされます。
そしてデザートは、「スターアニスが香るヨーグルトアイス 千葉県産増井ドーフィン無花果 添え」。合わせるのはお待ちかね、キリリと冷えたプロセッコ! シュワシュワと心地よい喉越しがデザートの清々しさを引き立てて、大満足のエンディングでした。
19世紀末に公爵に献上したことから"ドゥカーレ=公爵"の名がついた代表的な銘柄や、強いタンニンが赤肉に合うモンテプルチャーノの名品など、伝統と革新の両面から名酒を育む「ルフィーノ」の魅力が詰まったラインナップです。
さて、ワインとともに楽しんだこのフルコース。「デザートワイン→白→赤→赤→赤→プロセッコ」の流れが、盛夏の陽気にピッタリで実に楽しいフルコースでした。泡(シャンパン)でシメる、というのも爽やかでいいものだな、とシェフのセンスに改めて驚かされました。
トスカーナの魅力が体感できる、料理とワインの華麗なるマリアージュ。ワイン好き&食いしん坊の友人やパートナーを誘って、ちょっと贅沢な夏の思い出にいかがですか?
「ルフィーノ ワインディナー」
日時:7月26日(金)18:00〜
料金:20,000円(6品/ルフィーノワイン6種)+サービス料別途
予約:03-6739-7898 またはオンラインで。
(取材・文/藤森陽子)