友人や家族ではなく、その道の"プロ"に相談がしたい――。
そんな働く女性のお悩みに答える連載「お悩みキャリア相談室」では、Women's Career代表、キャリアカウンセラー、ライターでもある田中美和さんが、読者のみなさんのお悩みに答えます。
第14回目のお悩みは......
40代女性、結婚11年目です。夫とは職場結婚で、部署は違いますが同じビル内で勤務しています。
最近、夫が帰宅後も頻繁に携帯でメールをしているので、不審に思い、つい夫の携帯を見てしまいました。すると夫の部下の女性（30代前半）と、毎日のように大量のメールをやりとりしていることがわかりました。
内容は主に仕事の愚痴で、夫からの返信もそれに対するものに過ぎなかったのですが、女性からのメールには絵文字などがたくさん使われていて、上司に送る業務的なメールからは逸脱しているようにも感じます......。
このような場合、夫にメールを見てしまったことを正直に伝えて、控えてもらうよう頼むのは良くないでしょうか？ 部下女性とも顔見知りなだけに、なんだか気まずくなりそうで悩んでいます。【40代、Cさん、関東在住、会社員】
メールカルチャーは職場によって大違い！
素直な気持ちを夫に伝えて
夫が毎日のように部下女性と大量のメール交換――心中穏やかではないですよね......。職場によって連絡手段の"カルチャー"は大きく異なります。中には、たとえ上司、部下であっても携帯メールはもちろん、ツイッターやフェイスブックのメッセージ、LINEなどで頻繁にやり取りをする職場もあります。ですから携帯メールでやり取りをしているからといって"限度を超えた親しさ"とは言えません。
ただ、Cさんとご主人は同じ会社。ある程度、職場のカルチャーは同じでしょうから、そのCさんの目から見ても、量と内容が"業務"とはかけ離れているということですね。
男性は一般的にプライドの高い生き物ですから、詮索されたり追及されたりすることが女性以上に大嫌い！ Cさんがご主人の携帯メールを見たことは言わないほうが賢明です。
ただ、ご主人が「帰宅後に頻繁にメールでやり取りをしている」のは事実ですから、この目に見えている事実にフォーカスしてご主人にメッセージを伝えてみましょう。
「最近、○○が家に帰ってきてからもメールばかりやっていて、なんだか私、寂しいな」などと率直な気持ちを伝えてみて。相手を責めるのではなく、あくまで「私はこう感じるよ」「私はこう思うよ」と「私」を主語にして素直な気持ちを伝えて下さい。これを"Iメッセージ"と言います。大人になると、「素直な気持ちを伝える」のがなかなか難しいものですが、照れずにぜひやってみてください。
それでも態度が改まらないようであれば、社内にご主人との共通の親しい友人はいませんか？ その人を介して、それとなくCさんがご主人の頻繁なメールのやり取りを気にしていることを伝えてもらうのも手（もちろん、Cさんが携帯メールを見てしまったことは言わずに！）。
残念ながら、その人の行動を無理やりやめさせることはできません。時間はかかりますが、本人の"気づき"を促すことで、事態の改善を図りたいですね。
photo by Thinkstock/Getty Images
（文／田中美和）
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