そんな底なしの魅力を持つハワイで、後回しにされがちなのがハワイのカルチャー。オアフ島のワイキキは今、音楽とフラに染まる「メレメイ」の真っただ中ということで、全7回でお届けするハワイ特集の第1回目は、ハワイアンミュージックにゆかりのあるスポットをご紹介。ハワイの奥深さに触れ、ますますハワイが好きになる!
虹の女神が眠る場所マノアは、霧雨と虹が名物
(photo by Daisuke Yoshimi)
ワイキキから車で約15分。コオラウ山脈のふもとにあるマノアは、虹が多く出現することで有名。
ハワイ在住のフラ&ハワイアン・カルチャーのスペシャリスト吉見大介さんいわく、ハワイ語は文字を持たない文化だったため、歌や踊り(フラ)で神々の伝説や先祖の話を伝えていたとのこと。だから、特定の場所や人、特に王族の名前がよく出てくるのです。
「ここマノアは虹に関する歌が多く、中でも有名なのが虹の女神・カハラオプナの神話をもとに作られた『カハラオプナ』。婚約者に殺されてしまったカハラオプナは、守護神の力によってマノアの空にかかる虹になるのですが、両親も風と雨に姿を変えてしまいます。マノアに降る雨は、母トゥアヒネの涙だと言われていて、ハワイの人たちはこの霧雨、"トゥアヒネレイン"が大好き。体に当たると気持ちいいんですよ」(吉見さん)
マノアはハワイ語で「広い」という意味。エリア内にあるライアン植物園では、火の女神・ペレによって引き裂かれた恋人、オヒアとレフアの伝説から名前が付いたオヒアレフアを見ることができる。「木はオヒア、花はレフア(写真下)と別々の名前がついているのが特徴で、花を摘むとオヒアと離れたくない、とレフアが泣くため雨が降ると言われています」
ここはとてもいい"気"が流れているんです、と吉見さん。確かに、木々が生い茂っているけれどうっそうとした感じは全くなく、なぜだか居心地抜群でした。オアフに到着したら真っ先にこの場所を訪れて、日々の生活で知らず知らずのうちに蓄積したマイナスオーラをスッキリ洗い流せば、滞在中いい"気"だけで体を満たせそう!
案内してくれたのは......
吉見大介さん
ハワイ在住20年のフラ&ハワイアン・カルチャーのスペシャリスト。雑誌やweb、ラジオなどのメディアで、フラやハワイアンミュージックなどハワイの文化と自然の魅力を発信している。
(撮影&取材/編集部・山崎)