友人や家族ではなく、その道の"プロ"に相談がしたい――。
そんな働く女性のお悩みに答える新連載「お悩みキャリア相談室」では、Women's Career代表、キャリアカウンセラー、ライターでもある田中美和さんが、読者のみなさんのお悩みに答えます。
第8回目のお悩みは......
古い体質のメーカーの営業部で部下を抱えながら仕事をしています。部下の1人に、30代独身男子でとても頑張り屋の子がいて、「贔屓は禁物......」と思いつつ、心の中ではいつも応援してしまいます。アドバイスを求められたときには誠実に対応していました。
最近、だんだんと彼が私を頼りにしてくれるようになってきました。私も頼られると悪い気はしないので、
残業中などにふたりで話し込むことも。先日は接待の席のあと2人で飲みに行ってしまいました。
2人きりになっても、話題はあくまで仕事の話。でもお互いに親密さを感じているのは確かで......微妙な雰囲気です。私は既婚で結婚5年目、子どもはいません。
他の部下とのバランスをとりつつ、いい上司でいることがストレスになってきました。なんとなく、夫にも話せません。こういうときは、どうすればいいのでしょうか? 彼はチームの一員として欠かせないのは確か。いい上司でいるために、これ以上は仲良くならないのが正解でしょうか?【42歳、Kさん、東京23区在住、管理職】
上司と部下の間に相性があるのは自然なこと。
「理想の自分」だったらどう付き合うか考えて
上司とはいえ人ですから、部下との相性はあります。前向きで頑張っている部下は応援したくなりますし、情も湧いてきます。一生懸命指導しても、それに応えてくれなければ、不愉快な気持ちにもなります。それは部下が男性であれ、女性であれ、生まれてくる自然な感情ですから、ご自分を責めないようにしてくださいね。
一方で、その部下の方とどこまで個人的に親しい関係を構築するかは一度、立ち止まって考えてみることをおすすめします。特に異性の部下の場合は、周囲にあらぬ誤解を持たれることにもなりかねません。
まず大切なのは、Kさんが「どうありたいのか」を明確にすることです。上司として、1人の社会人として、妻として、女性として、「どうありたいのか」。「理想の自分だったら...」と考えて1つ1つの接し方や行動を選んでみてください。
もう1つは、「自分だったらどう思うか」を考えてみることです。他の管理職が部下に対して同様の接し方や行動をしていたら、Kさん自身はどう思うでしょうか? 自分自身に置き変えた時に不快な気持ちを抱くような言動はしないほうが無難です。
とはいえ、感情がうまくコントロールできない、冷静に考えられない......ということですよね。そんな時は「人に話す」のが1番です。人と話すと、感情と思考が整理されて「すっきり」します。特に明快な解決策が得られなくても「話す」だけで気持ちが落ち着くのです。社内の方にはお話ししないほうがいいでしょうから、プライベートな友人に話を聞いてもらうといいですね。
photo by Thinkstock/Getty Images
(文/田中美和)
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