友人や家族ではなく、その道の"プロ"に相談がしたい――。
そんな働く女性のお悩みに答える新連載「お悩みキャリア相談室」では、Women's Career代表、キャリアカウンセラー、ライターでもある田中美和さんが、読者のみなさんのお悩みに答えます。
第7回目のお悩みは......
41歳、既婚、子ども1人、正社員で営業チームのマネージャー職です。私のチームに所属する部下は4人。うち2名が独身男性でそれぞれ20代と30代です。女性の部下2人は、子どもを持って働くスタイルを応援してくれているのですが、男性の部下から理解を得られていないように感じます。
彼らの直接の上司は私なのに他のチームの男性マネージャーに仕事の相談をしたり、私の管理体制が良くないなどと話したりしているようで、社内での居心地もだんだん悪くなってきてしまいました。
子育て中なので深夜残業はしませんが、必要に応じて休日出勤で対応しています。結果は、売り上げをはじめとした数字できちんと出しているので、文句を言われる筋合いはない......と自分に言い聞かせていますが、不当に評価が下がっている気がして心が折れそうです。
男性スタッフとのコミュニケーションの取り方のポイントや、彼らとの仕事をうまくやるコツ、子育て中のライフスタイルを理解してもらう方法などがあれば、アドバイスお願いします。【41歳、Aさん、関東在住、マネージャー職】
意識的に褒めて認めるコミュニケーションを。
多くを求めすぎないことも大切。
どんな年齢であっても一般的に男性は女性に比べてプライドが高く、傷つきやすいのがコミュニケーション上の特徴です。男性とのコミュニケーションでは、そのプライドを傷つけないように注意してあげるのがポイントになってきます。これは、オフィスでの男性部下とのコミュニケーションでも同様です。1つ1つのアクションに対して意識的に、褒めて認めることを取り入れてください。
「サ行の言葉で褒めよう」といったことが、よく言われます。「さすが」「すごい」「素晴らしい」「センスがいい」といった言葉です。媚びへつらうということではないですよ。言いたいことは言うべきですが、その際に、まずは相手の主張を受け入れ、相手のアクションの中に〝褒めポイント″を見つけて実際に言葉にして伝えることを意識的に盛り込んでいただきたいのです。
人は相手が自分に否定的であると感じると、どんどんその人とのコミュニケーション量が減っていきます。もし、Aさんが男性部下たちに否定されていると感じるなら、あえてAさんの方から意識的に言葉をかけ、コミュニケーションを取ることを心掛けてはいかがでしょうか。人は承認欲求が強い生き物ですから、言葉をかけられ、認められると誰でも悪い気はしないものです。
若い独身男性に子育て中のライフスタイルを理解してもらうことは、至難の業です。子どもがいないと、働くお母さんが帰宅後にどんな時間の過ごし方をしているのかをイメージすることはなかなか難しいです。ですからその点はあまり求めないほうがいいかもしれません。
一方で、Aさん自身がフラストレーションをためてしまうことが心配なので、社内の先輩や上司などに、抱えている悩みを率直に伝える機会をぜひ持ってみてくださいね。そうして社内でAさんの味方になってくれる存在を増やしましょう。
photo by uggboy
(文/田中美和)
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