友人や家族ではなく、その道の"プロ"に相談がしたい――。
そんな働く女性のお悩みに答える新連載「お悩みキャリア相談室」では、Women's Career代表、キャリアカウンセラー、ライターでもある田中美和さんが、読者のみなさんのお悩みに答えます。
第2回目のお悩みは......
29歳の時に今の夫と結婚し、現在41歳。子どもはいません。当時は、「30歳になるまでに結婚したい!」 と焦りがあり、長年付き合っていた今の夫と結婚をしました。夫婦関係は悪くはありませんが、なんだか日々の生活に満足できない自分がいます。
仕事は「自分がやりたいこと」を求めて、異業種含め何回か転職を繰り返して来ましたが、そろそろ落ち着かなくては......と、長く働けそうな今の会社に入りました。お給料も悪くなく、残業もほとんどないのですが、達成感ややりがいとは遠いように感じています。
学生時代の友人たちはみんな子どもが産まれ、会話も子どもの話が中心。正直ついていけず、内心疲れてしまいます。
特に趣味もないので、生活に張り合いがなく、なんだかどこにも自分の居場所がないような気がして、漠然と今後が不安です。どのようにしていけば生活に満足できるでしょうか?【41歳、Sさん、関東在住、専門商社の営業事務】
趣味や習い事...新たな挑戦で自分に刺激を!
プライベートの充実でハッピー度をアップ
語弊があるかもしれませんが、私は仕事の中に必ずしも「達成感ややりがい」がなくてもいいと思っています。年齢を重ねるにつれて、ご自身が仕事に求めるものは違ってきます。特に女性の場合は、結婚や出産などの環境変化によってご自身の仕事観やキャリア観が変わる方のほうが多いです。
Sさんの場合、何か特定の要因があるわけではなく、「漠然と将来が不安」とのこと。「仕事にやりがいが感じられない」「趣味がない」「同世代の友人の子育てトークについていけない」など自分を取り巻くネガティブな状況に焦点を当てる思考回路に陥ってしまっているようです。
こうした場合、趣味などプライベート面が充実してくると、視点が変わり日々のハッピー度を全体的にアップさせることができます。
「特に趣味はない」とのことですが、今から作ってもいいんです。子どもの頃の習い事で、今でもやってみたいことはありませんか? 幼い頃や学生時代に好きだったことは何でしょう? 「習っていたピアノの時間が好きだった」なら、今からピアノを習ってもいいでしょうし、「絵を描くのが好きだった」なら、絵画教室に通ってみてもいいですね。
Sさんが幸せを感じるのはどんな時間ですか......?「お風呂でアロマキャンドルに火をともして過ごす時間が幸せ」ということであれば、アロマキャンドルづくりのワークショップなどに出掛けてもいいかもしれません。朝活での勉強会、お料理教室、ワイン講座、ヨガ......など、ぜひ興味の赴くままにアクションを起こしてみてください! これを機会に、前から「やってみたいなぁ」と思っていたことに挑戦してみてはいかがですか? 新しい場所へ出掛けて、新しく出会った人と会話をするだけでも毎日の生活に変化が生まれます。
「学生時代の友人たちと話が合わない」とのことですが、ライフステージによってお付き合いするお友達は変わるものです。無理に話を合わせようとするほうが辛いですよね。今のSさんに合った新たな人間関係を築く時期かもしれません。本当にご縁のあるお友達であれば、ブランクを経て、またいつかつながる日がくるはずです。
photo by Thinkstock/Getty Images
(文/田中美和)
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田中美和 | ブログ
Women's Career代表。キャリアカウンセラー・ライター。雑誌「日経ウーマン」(日経BP社)の編集記者を担当後に独立。在職中は、インタビューやアンケート分析でのべ3万人以上の働く女性の生の声に触れる。現在は、「働く女性のワーク&ライフの充実」を主なテーマにライター活動を行うほか、女性専用の電話相談サイト「ボイスマルシェ」でキャリアの相談員なども務める。