とにかく今は、サイトに関してはと限定しますが、「長いと読まれない」というのが、「熱いと汗をかく」ぐらいの強い因果律として結ばれてしまっておるようで、昔のワタシのブログなんてこんなモンじゃなかったのになしかも毎日、とか思う訳ですが、とはいえこれは「不思議だ」と思っているのではなく「当然だ」と思っています。
なので「サイトに長文を書けば」
1)ちゃんと全部読んではくれない
代わりに
2)ヤバい事書いても大丈夫
かと思いきや、映画の悪口書いたら保安官がすっ飛んで来るし
3)丁寧に書いているのに、雑に要約されて拡散する
という、目を覆わんばかりの状況(しかしこれも「異常だ」とは全く思っていません「当然だ」と思っています)。いい感じにモノ書いて伝えるにはどうすればいいのだと途方に暮れていますが、試しに久しぶりに長さを気にせず書いてみます(ワンセンテンスを簡潔にしてみますね。すげえ無理をして・笑)
あ、そうそう、異例の早さで「ユングのサウンドトラック」に重版が掛かりました。有り難い訳ですが、これがもし、唯一「セッション評」の一点掛けなのだとしたら(他の理由と結びついた複合体を形成していると信じたいですが)、日本は一回中国に侵略されてみるのが真の精神的、経済的復興に繋がるのではないかと思いますね。
ワタシは中原昌也さんほどアナーキーではないので「早くなくなっちまえこんな国」とまでは言いませんが、現状がド最悪なのは街で息吸ってるだけで感じますね。
やや滑りますが、「戦争イヤだ」しか言わない人は、端的に言って物凄く下品だと思います。自分が下品だと言う事が解ってない下品は最下品です。「戦争大好き。早く死にたい」という人も、確かにゼロではないが、ほとんどいないわけなんで、要するに「戦争イヤだ」っていうのは、「セックスしたい」「お金が欲しい」とプラカードに書いて、国会の前で絶叫している様なものです。(勿論、下品は面白かったり可愛かったりする場合もあるので、一概に悪だとは言えません)。
と、例によって無料世界の方は試供品、有料世界の方は、オマケもいっぱいついた完全版。ですが、とにかくですねえ、最近「変わった仕事」をいくつかしたので、そのお話しを。
1)「いわてジャズ」での、ほとんど座ったままの仕事。
ひとつめは「日帰りで岩手に行って来た」という奴で、聴講されていた方は、恐らく40人ぐらいだったんで、マスメディア(ネットも含む)に書く価値はあるかなと思います。
「東京ジャズ」が、「いわてジャズ」の他「東京JAZZ CIRCUIT 2015 meets 東日本JAZZ CIRCUIT LIVE IN ふくしま 」など、地方巡業化しているというのは全く知っておりませんで、驚くとともに、結構ワタシの好きな物件ですね、ネーミングの話ね。「モダンジャズディスコティーク新宿札幌」みたいなモンですよね。
そいて「いわてジャズ」の、前夜祭のシンポジウムみたいなのに出席しまして、1時間だけなんですけど、4人の先生方(お2人は岩手のジャズの現場でいろいろ尽力されている方で、もう1人は「ジャズジャパン」の三森編集長でした)が全員、とても活発に発言される方々なので&テーマが「ジャズによる地方復興」なんですよ(笑)。
ワタシ、要りましたかね?(笑)
それでも、ちゃんとお金をもらう限りは有意義な発言を最低でも3つ4つしないといけないと思い。
ジャズ喫茶のマスターには団塊世代が多い。団塊世代のジャズファンは結局二枚舌だ(心の中枢にビートルズがあるのに、やせ我慢して「難しくて、だから偉い音楽であるジャズ」を、トッピングしてるので)。しかもその構造によって「ジャズを<難しく><偉い>と思っている」。すげえ特殊。
高校生を地元ジャズの活性化要因として備蓄したいのであれば、現状の「吹奏楽部がビッグバンンドジャズをやる」だけでは物量的にも文化的にも限界がある。ちょっと考えれば解る。一番手っ取り早いのは「高校のジャズ研」「もしくは軽音楽部にロバートグラスパーとか、コルトレーンカルテットとかやるバンド」があれば良い。「ジャズは大学生になってから」という特殊性/奇形性の根拠は全段落の総て。
女子がサックス、男子がピアノというジェンダー交換はとっくの昔に行われている(「最近、そういうの凄いですよね?」とか言われたので)。これは「ジャズ喫茶とジャズ研」という女性差別的なマッチョ空間を経由しなくてもジャズミュージシャンになれるようになったお陰。根拠はテクノロジーの発達。
とにかく、男が女や若者に威張りたがってる間はジャズはくすぶっているだけで、やがて死ぬ(男が女や若者に嬲られたがってる間はクールジャパンはくすぶっているだけで、やがて死ぬ)。
どうですか、我ながら偉すぎるというか、パネラー4人、1時間、テーマに全く興味無し。という状況でも、ちゃんとミッションを果たしたオレ。えっへん!!
しかも、その日、「早朝九時(まだ寝る前)から東京駅に行き、イベント開始直前に岩手入りし、イベントが終わって、そのまま帰って来た。という、弾丸ツアーでした。Wえっへん!でも体調崩した(笑)。
2) いよいよペン大から出ますよ。
我が「ペンギン音楽大学(実際は貸しスタジオの私塾)」は設立20年目に入りましたが、設立以来、初の「卒業」というシステムを設けまして(それまでは「卒業」はなく、最上級まで行ったら、好きなだけ在籍できた)、その「第一卒業生」たちの「卒業制作」を、プロユースのスタジオと、ワタシの作品の90%を担当している赤工くん(通称「赤ちゃん」)のエンジニアリングで作品化しました。
何故かというと、「TABOOの商品」として、配信のみで販売するからです。
「彼等は<大学院ブラックミュージック博士課程>で、学年的には6年生となります。ワタシから、初〜中〜高等科のカリキュラムを4年かけて学び、大学院(マスター)で「ポリリズム」と「20世紀以前の和声」を1年やった後に、ビートメイクとラップに関する授業を1年受けて、それで卒業と。
今年中には第一弾が出る予定(要するに第二弾の予定有り)。キラースメルズどころじゃないよ。サックスの菊地成孔さんも、MCのN/Kもモチロン参加。
ドミュニスターズを製作したスタジオで、2日がかりで全14トラック(ラップの有る無し、サックスの有る無し含む)製作しました。まあまあ、聴いて驚いて下さい。
3) モデルさんたちと伊勢丹をきゃっきゃ言いながら回る
「伊勢丹のインスタグラム」があるそうで、そこに「モデルの女子に伊勢丹に案内する態で、写真を撮りまくる(撮られまくりもする)。最後はレストランフロアで食事」
という話が来まして、「え?オレで良いのそれ(汗)ウソでも山田五郎さんとかの方が、、、、」と思いつつも、「アイカード通信」に連載を持つ身として、慎んでお引き受けさせて頂いたんですが、以下の3名のうち、どなたかお一人がいらっしゃる。と聞いており(オタク野郎共には知らぬ名かもしれないが、女子の間じゃヤバい人ばかり)
●吉田 沙世 さん
●麻宮 彩希 さん
●立野リカ さん
いくら仕事とはいえ、女性を退屈させてはいけないと思い、ルックスやプロフィールから、どうすればスムースに仕事ができるか無茶苦茶研究したんですが(ウソ。「無茶苦茶」の部分。「ちょっとだけあたりをつけてみた」が正しい)
なんと当日になったら!!
3人とも来た(笑・結構腰抜けたオレ・笑・勿論、イヤとかじゃないですよ)
結果は伊勢丹のインスタグラムだかサイトだかで見れますが、アウトテイクスを少々公開(有料世界には大量公開)。
以下、「通常の仕事」を。それでもジャズミュージシャンのする事じゃないのばっか(笑)。
「日本も含むアジア映画、中東やロシアなど、要するにアルファヴェートが公用語に使われない国々の映画批評」の連載が始まります。リアルサウンドというサイトで。
初回はあのホウ・シャオシェンが8年ぶりに撮った、何と武侠映画(娯楽小説が原作のチャンバラ映画)で、しかもそれで今年のカンヌの監督賞(「ある視点」じゃない方。「ある視点」の監督賞は黒澤清さんです)を獲得した「黒衣の刺客」。
もう、驚くほど、映画のスピードが遅く(アクションシーンは目にも留まらないほど早い)、中国がまるでアマゾン河流域の原生林みたいに撮られている(カンヌ対応→河瀬直美とかと似てる。カンヌはアジアに密林があるだけで賞をくれるような所が。そんなもんなのかって?そんなもんです)。
そしてもう、笑ってしまうほどの黒澤オマージュ!「サウダーヂ」の<ドカタの休憩時間が「七人の侍」に見える>以来の大爆笑(馬鹿にしているのではなくて、素晴らし過ぎて)はっきりと「蜘蛛の巣城」と「七人の侍」が出て来るし、そもそも主人公の女アサシンのムーブが「七人」の宮口精二のムーブとほとんど同じで、そのお父さんが千秋実にしか見えない!物凄く良い映画!!でも興収苦しいと思う(絶対日本人は退屈するんで)
そんでもう一本が、元48グループの大島さんが主演の「ロマンス」。大島さんについては何も知らず、テレビつけてたらちょっと出て来た、「鬼太郎みたいに片目が隠れてる、ものすげーアクションもの(書きながら思い出した。「ヤメゴク」)」をチラ見しし
「どんだけの身体能力なんだよ!!でも、今のアイドルさん達って、みんなそうかも、、、、」とか思った事があるだけ、程度でしたが、映画はとても良かったです。なかなかせつない。
ただ、大島さんは、もう幼少の頃からお芝居をされていて、48時代も含め「テレビのコント、テレビのバラエティ仕様の演技の方法」が観に染み付いちゃってるんで、映画だとアンサンブルを壊してしまいます。
とはいえ、「映画女優化75%完了」といった手応えで、25%が補完されれば、宮沢りえさんとかみたいになる可能性もあるのかも(蜷川シャクティパットは必須。とにかく女には容赦なく効力がある)。詳しくは連載見てね。
あとは、「ジガ・ヴェルトフ集団BOX 2」が出る(これでジガベルトフ集団時代は、実質上のコンプ)ので、1に引き続き、解説書きました。
「2」に収録は「プラウダ」「ブリティッシュサウンズ」「イタリアにおける闘争」「ジェーンへの手紙」の4本だけですが、何のリテラシーもなくても、「イタリアにおける闘争」以外は、年間にアニメと漫画とゲームと動画サイトだけの人でもクッソ面白い!!(「イタリアにおける〜」は、アルチュセール理論をそのまま生真面目にトレースして、1人の女性に語らせているだけなので、さすがに研究家向き)
「プラウダ」なんて、今で言う所の「パワポ芸」だし、「ブリティッシュサウンズ」の脱構築的なドキュメンタリー感ドープ過ぎ。「ジェーンへの手紙」の、陰湿なジェーンフォンダへの嫌がらせは、もう途中でウンザリするんですが、あまりに凄過ぎて最後には感心してしまう嫌がらせ。
っていうか、今の日本で「ジガベルトフ集団」の作品を観るのはすげく不思議な気分。
まあしかし、依って立つ政治理論が無いデモ。というのは凄い。日本ならではの産物でしょうやっぱ。池上彰は、テレビでお茶の間に向けてマルクスからエンゲルス、毛沢東、と解説してあげると良いと思う(お父様方には懐かしさもあると思うし)。何せマルキスト出身だし。何せせっかくピケが資本主義の現在と未来について、あの程度の本でもクソ売れしたばかりというのに。
全然関係ないと思っているのだろうか?もっかい言うけど「戦争イヤだ」「今度はこっちが言うこと聞かせる番だ」は、下品過ぎてクラクラする。悪いけど議事堂内の方が遥かに品格がある。福島瑞穂ちゃんがピンク色の制服作っちゃったりして(アレ完全に、無自覚な中ピ連リスペクト・笑)。
まちゃシェリフなんかより100倍はスマートでクールな宇多丸氏が「シュプレヒコールに日本語ラップの影響が見て取れる」と発言したのは、「そういう事にでもしない限り、ちょっと正当化出来ない」という判断も、多少は働いていると思う。
それにしても坂本さんの発言は、ルイ16世の発言としか思えない。さすが天才。主客が完全に反転している。「何言ってんだ!」と思うならイマジ〜ン想像してごらん「ルイ16世が<フランスで革命の様な事が起ころうとしている>と呟いている姿」を。坂本さんが言ってる様にしか聴こえない。
当時のパリがどんだけ貧困できったなかったのか、今のバンコクの田舎どころの騒ぎじゃない。民衆の服が汚過ぎて伝染病が蔓延し、風が吹くとその悪臭が川越えたらしい。大体70年代のインドだと思うと良い。そっちに坂本さんいたらガンなんか絶対に治らない。
あと「キングスメン」を、今更ですが歌舞伎町ゴジラシネコンに行って来ましたよ。これはガチですが、入場する際に、後ろのカップルが「この監督ってキックアスの人だよね」と聴いて「ガーン」と思いながら(「キックアス」が嫌いなんじゃなくて、勝手に「ボンド映画が暗く成りすぎちゃったし、オースチンパワーズがコケすぎちゃったんで、ちゃんとしよう映画」だと思っていたので)席に座ったら、本当に、女性向けキックアスだったのにはびっくり。
それだったらそれで全然良いが。ただ、こうした映画に於ける塩というか脂というか、快楽性に鞭打つポイントは「唖然とするぐらいの裏切り」と「誰もが愛すべき登場人物が惨殺される」で、世界中の映画とテレビドラマが、ラーメン二郎みたいに、この油と塩をドバドバ入れるんで、もう麻痺してしまって、よしんばハッピーエンドになっても気が抜けないし(次に誰が裏切ったっておかしくないし、次回作でいきなり「愛すべきキャラ」が殺されるかもしれない)、要するに嬉しさと、こうした映画が与えるべき、ある大団円感がもう無い。
「キングスメン」だけの話しじゃないすよ。要するにこのジャンルはジャンルとして、何かカンフルを投入しない限り(構造から変えちゃうと、違うジャンルになっちゃうから)、もう死に体だと言える。ゴジラシネコンは<女性の秘宝系>みたいな人ばっかりで、ヒーヒー言って喜んでいた。
ワタシが一番寂しかったのはイギーアゼリアが、、、うーん、、、一発屋になってしまったのかしら、、、、という点(オファーを受けた時はニュークラシックスで頂点だった頃だと思われる)。まあ、今年も我がWOWOWがBETをオネアしたので、後で録画したのを見ます。
韓流ドラマはとうとう「ピノキオ」「アイアンマン」「密会」の3本並走になってしまったので、実際ブログなんて書いてる場合じゃない(笑)。毎度の啓蒙活動ですが「大丈夫、恋だ」「シークレットガーデン」「主君の太陽」「君の声が聞こえる」を我らがTSUTAYAさんでレンタルしてみて下さい。偏見が如何に愚かしい物かという、人間の大原理を知ることになる。
次のライブは9月26日(土)「モダンジャズディスコティーク新宿」、ゲストDJがスカパラの谷中さん、ライブが桑原あいさん、そいでもってオレのDJが2時間半だ。ぐじゃぐじゃ言ってねえで来れば?(笑)
<以下のプロダクツをまだご存じない方は買って下さい。どれもハンパじゃないクオリティでーす>
「時事ネタ嫌い」文庫
ワタシの著作です。文庫化されて読みやすくなっています。
時事を扱っています。「あとがき」がSEALDs大暴れ前夜で終わってるのが、残念な様な、リアルな様な
「ユングのサウンドトラック」文庫
ワタシの著作です。文庫化されて読みやすくなっています。
「松本人志監督作品の批評コンプリート」「ゴダールの<はなればなれに>の例のルグラン表記について」「<万事快調>の音楽監督。を巡る追跡調査の結果」「セッションの最初の批評を書籍用にコンパクトにした奴」が収録されています(マッチャマン保安官とのやりとりと、「そもそも<映画秘宝>とは何だったのか?」という論文は、現在執筆中の「ユングのサウンドトラック2」に収録されますのでお楽しみに)。
「歴史は夜つくられる」
ワタシのバンドの初DVD作品です。単純に物凄く良い作品だと思いますんで、ビギナーと言わず、ご贔屓筋と言わず買って下さい。待ってても動画サイトには上がらないし、買わないと勿体ないですよホント。
「フランツカフカの南アメリカ ft ウィリアム・シェイクスピア」
ワタシのバンドの最新作です。今、YouTubeに編集版が上がってますよー!まあこれ聴いて「難しいから乗れない」とか言われちゃったらもうしょうがない。縁がなかったと思う事にしますんで(笑)、YouTubeでお試ししてみて下さい。
試聴ページはこちらのTABOOサイトからどうぞ!
「戒厳令」
菊地凛子さんの音楽アルバムです。「どうして?」というぐらい日本人にシカト喰らうので、「せめてパシフィックリムが好きな人ぐらい聴いて下さいよ」と思っていたんですが、ああいう映画にハマる人は、ヒップホップとかヘタウマのニューウエイヴとかに興味が無い事に気がついたのがミックスダウン中(笑)。音楽ファンの方聴いてみて下さい。現在YouTubeで公開中の「蛇のmean」と「魚になるまで」以外に、近日中にもう2曲PVをアップします。
「戦前と戦後」
ワタシのバンド(「歴史は夜作られる」と同じバンド)の最新作です。全曲ワタシがヴォーカルです(多く、デュエット)出した時はものすごく明るくエンターテインメントになり、国が進む方向によってはSFめいた感じになるだろうな。と思って作りましたが、今、実際SFに近づいてる最中かもね(笑)。まあ単純に、無茶苦茶良いです。
「そんなに、出すもの全部が無茶苦茶良い訳ねえじゃん」と思われるでしょうが、実際良いんだからしょうがない。ウソついたってしょうがないですからね。全部買いましょうコレ。銀行強盗とかLOTOとか、道で拾うとか、あるいは働いて得るとかして(金をね)。
いやー、ここから有料世界ですが、ベーアは相変わらずエグい悪運があって、あの日に、鬼怒川であんな災害があり、ペルー人のあんな映像まで出し、要するに、ニュース番組で目をそらせる素材がちゃんと引ける。というのは凄いですな。まあ、昔は同じ新宿で、山手線の車両が、ひっくりかえった芋虫みたいに、車輪を上に向けちゃったんですからね。もっと無茶苦茶になれば良いと思いますよね。
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