菊地成孔(著者) のコメント

userPhoto 菊地成孔
(著者)

>>14

 本田さんこんにちは。電話の件は、僕が過去に自分でネットに公表したものですから、どうかお気になさらないでください。また何かありましたら気軽にお電話いただいて結構です。こないだはてっきり珠也だと思い込んで出てしまいましたが笑、僕は本当に、一切の迷惑を感じていません。それは短い会話中に感じていただけたと思います。

 ですが、僕がここで書いているのは、「あらゆる死」ではなく、「老境に入るクリエーターの表現における死」、のことなので、マッチングアプリで出会って興奮して喧嘩して絶縁して、二度と会えないその女性を「死」に見立ててたり、デジタルデータの全破棄を「殺人」に見立てたりするのは、(御自覚されているでしょうが)溢れんばかりの「若さ」といえますので笑、今回の日記とは無関係です笑。

 SNS以前のインターネットは、全体に牧歌的であったと思うばかりですが、それ以前に、恋愛は、精神疾患がない(神経症レヴェルの)人々でも、発狂に近い状態になるので、本田さんがマッチングアプリを振り回すのは端から見ていても危険極まりなく笑、スマホの破棄をお勧めしますが、破棄はおそらくできないでしょう笑。

 スマホは(未来を変える英雄になる。と、先に目的格に置いて生きた、一種の危険人物である)ビルゲイツが(部分的に)改悪した未来世界の最強ドラッグなので、依存性が高く、破棄できないことに悩まないで頂きたいんですが、マッチングアプリへの依存はとても危険なので(これから、「本当の殺人」を生み出す可能性のある道具なので)、なんとか我慢してください。本田さんの症状には攻撃性の強い抑圧があるので、一度、物でもぶっ壊してはいかがですか?(他人の物を壊してはいけないですよ)。

 とにかく、僕の世代の感覚では、関係が破綻して、二度と会わなくなった人(恋愛関係だけではありません)は、「死」んではいないですし、その人のデータや「よすが」(思い出の品のことを、昭和はまではそう言いました。手紙とか写真とか、電話番号だとか)の全破棄は殺人とは全然違います。似てもいません。なぜならデジタルメディアは実際に殺人に使えるので(すごく便利だと思います)、メアファーの設定は無駄です。包丁を「これで人を刺すのは、限りなく殺人に似ている」と、言っているようなものです。

 相手の方の住居には行ってないんですよね?それが本田さんのご人徳だと思いますよ。気が向いたら、こちらにご返答いただかなくて結構ですので、ファンメールに、現在の投薬内容や、症状の状態を報告ください。

No.16 30ヶ月前

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