santafede33 のコメント

Soy el fuego que arde tu piel
炎さ俺は、お前の肌を燃やし尽くす
Soy el agua que mata tu sed
水さ俺は、お前の渇きを埋め尽くす
El castillo, la torre yo soy
城の、その塔は俺
La espada que guarda el caudal
その水脈を守る刀なのさ

Tu el aire que respiro yo
風さお前は、俺は息を吸い込む
Y la luz de la luna en el mar
そして、海に浮かぶ月の明かり
La garganta que ansio mojar
狂う程に喉を濡らしてやる
Que temo ahogar de amor
愛で溺れ死なせるのが怖いほど

¿Y cuales deseos me vas a dar?
どんな欲望を俺にくれる?
Dices tu: Mi tesoro basta con mirarlo
お前は言う、俺の大切なものを見つめるだけで
Tuyo será,
お前のものになる、
Y tuyo será
そして、お前のものに

Tuyo Rodrigo Amarante

南の鬼才、ロドリゴの詩です。

どこまでいっても俺とお前の物語
究極の二人称の世界
つまり、
俺の話をするためのお前、と
お前の話をするための俺
どこまでいっても二人

 この詩はNarcosというシリーズのために書かれたものですので、全てが隠喩と愛と暴力に覆われています。詩の中に埋め込まれた数々の隠喩は、こちらではDoble Sentido(二重の意味)と言って、日常の会話の中でもバシバシ放り込まれます。
 Narcosは物語も、ラテンアメリカを貫くTragicomedia(悲喜劇)のクラシック。泣きながら笑い、笑いながら涙がこぼれる。
 つまり、あらゆる死と誕生を受け入れる、自然な姿です。その悲喜劇の主役が、悪い奴らである、というところが過去から綿々と続く現在のリアルにつながっています。
 良い奴がヒーローになるのは、北の合衆国が(現在)量産する寓話。
 Narcosは、南北のハイブリッドで制作されており、当国の二番と三番バッターが監督として数話担当しましたが、一人はやりすぎで次回シーズンからおろされました。見た瞬間に、別のシリーズかと思う出来映えに苦笑が止まりません。
 
 私は、この国の人々が、Narcoを飲み込み、物語として語り継ぐその姿に涙が出ます。

 そういえば、SinaloaというNarcoの聖地は港湾を抱えています。海を見ながら育った輩は、胃が軋むほど悪く、吐きそうなほど愛おしい連中です。こちらにお越しの際は、是非。

¡Feliz cumpleaños!

No.5 40ヶ月前

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