ビュロ菊だより

<菊地成孔の日記 2020年5月7日午前3時03分記す>

2020/05/07 10:00 投稿

コメント:29

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 再放送中「となりのシムラ」が、市川準の「会社物語」や、流れ行き着く藤子不二雄の「劇画オバQ」のような、意義は認めるが非常に苦いものであるのかどうかずっと考えていて、志村けんのマザコンぶりは、独身貴族という生き方、よりも、母親が亡くなってから(2015年)体調から何からみんなぐずぐずにーーしかも、ゆっくりと時間をかけてーー崩してしまった(「志村deナイト」最終回の、アル中的な痛々しさは、母親の三回忌が済んでもなおの、止まらない自滅感として、文字通りの泣き笑いで記憶されるものでしょう)、という点に顕著だと思いますが、再放送中「となりのシムラ」の、母親逝去直前の、心技体揃った絶好調ぶり(結局、あの形態のまま亡くなったので、最終完成形でもあるわけです。因みに、「となりのシムラ」は第一シーズンが2014年の母親死亡直前で、志村けんは2016年、母親を失ってから体調を崩して休養し、「となりのシムラ」ラストシーズンは、復帰後になるので、母の死をブリッジオーヴァーした作品です)と、それをプレゼンテーションするNHKの、ある種のダークなセンス(少年ドラマシリーズとか、サラリーマンネオとかに一貫して流れる)は、一言で言うならば「非常に厄介」で、一言ではなく二言になってしまいましたが、そう言う意味でも非常に厄介です。「志村けんが、メタコントの構えの中で、怒った演技をすると異様にリアルで、本当に怒ってるように見える」と言うのは、「すごいけど、見たくなかったもの」の代表だと思われます。「優等生が悪ぶって見せているだけだと思ったら、思いの外その優等生の気持ち悪いダークサイドが見えてしまって困った」と云う、あの感じです(「優等生が悪ぶっただけで、特に困らない奴」が「ハムラアキラ」でしょう)。

 

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コメント

菊地成孔 菊地成孔
(著者)

>>27

 ご想像にお任せします笑。

No.28 55ヶ月前

おはようございます。ブロマガのボディリメイク講座の効果を報告します。はじめて五日、とても良い眠りができるようになりました。私の場合、この講座第一日からの二つの上半身ポーズのどちらかを、横なってすると爆睡してしまいます。これまで1-2時で目が覚めてしまっていたのに、6時間前後は眠れ、目覚めも良い。今、目覚めてから、この結果を知らせようと思いました。

No.30 54ヶ月前

志村けんさんの「となりのシムラ」はなんかいつもの志村さんの雰囲気と違ってワターシも怖く感じました。山田耕筰, 北原白秋 & ST Fusionが凄くカッコ良かったです。BETTY DAVIS凄いシャウトでCome Take Me(連れてって)を歌ってて痺れました。下田 逸郎さんにインスパイアされたということで調べたらドン・キホーテって曲が凄く良かったです。村上“ポンタ”秀一さんはジ・アイ・オブ・ザ・ハリケーン~アクチュアル・プルーフがめっちゃ迫力あってカッコ良かったです。少年ドラマシリーズ検索したら「タイム・トラベラー」というドラマが出てきてテレビって過去や未来を映し出す鏡のようだなって数年前から思っていたんですが、タイム・トラベラーは実際にいますよね。菊地さんも未来や過去見てるなって認識しててどうやってるんだろ?って思ってます(笑)少女時代の話と共に旋法が出てきて旋法ってなんなんだろ?って思って調べたらラーガってのがあるってのを知ってmasquerade-meets Youki Kudoh-を聞いて高揚してます。ラビシャンカールもラーガなのかな?

No.31 54ヶ月前
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