菊地成孔(著者) のコメント

菊地成孔 菊地成孔
(著者)

>>4

 いや、若者に価値があるとしたら、未来を担うとか、活力があるとか、そういうのもあるかも知れませんが、というより、活力に溢れ、未来を担う、親が手塩にかけて育てた若者が、国の命令で虐殺し合うのが戦争の価値(蕩尽)であって(笑)、徴兵制は、それこそヤングアダルトぐらいまでエクスパンドするのが関の山でしょう。年寄りが死んでも蕩尽にはなりません。また、テクノロジー戦なら壮年でも出来るという理屈なら、逆に小学生が異様に強かったりするでしょう。罪悪感も少ないでしょうし。壮年は先ず機械にトロいし、体が動かないし、ハートが傷だらけなんで(笑)テクノロジー戦だとしても役に立ちません(笑)。「壮年が最前線へ。学生は勉強を」という説は、コンピューター以前からあるにはありました。しかし、これだとコスパが良すぎて、戦争にならないんですね。戦争こそがコストパフォーマンスを精算する祝祭であって、コスパは日常です。「良い人ほど早く死んじゃう」という、ある種のコスパの悪さ、が人情という概念を支えているのと似ています。

No.6 61ヶ月前

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