菊地成孔(著者) のコメント

菊地成孔 菊地成孔
(著者)

>>22

 今度、ヒッチハイクしてみます(笑)。太田さんはコメンテーターとしては全体的に緩んでいる印象があり(漫才師としてはまだ腕を上げ続けている印相があるので、全然良いんですが)、今回も声に出して、液晶の前で「はあ?」と言ってしまいました(笑)。この話とは関係ないけど、ものすごく真面目で優しい人です。

 松本さんは、尼崎だし、リアルでもアナロジーでも「ファミリー」を大切にしており、実際に自分が家長になってからは、絵に描いたような家長ぶりを見せていますから、吉本の漫才学校の一期生であるという属性から、「家族感覚、師弟感覚という旧態をロンダリングした新世代」としてデビューしたものの、吉本をファミリー視している(亮くんみたいに可愛いほうじゃなくて・笑)、というか、したい、しよう、という傾向を感じます。旧吉本で、会社を家族視していたといえば、最上とまでは言わないけど、横山やすしのそれはかなり強かったはずです。

 伝説の、横山×松本のガチンコというのは、旧世代×新世代の対立と見立てられがちですが、僕の考えでは、「ファミリーの中での振る舞い方が許せない同士」だったと思っており、血族間の対立の典型に見えます。

 その後、これまた伝説の、横山殺し(番組内のコントで殺したら、リアルでも本人が死んでしまった。今キーパンチしていても、ちょっと現k日間がないぐらいの、強すぎる、天才的なシンクロですよね)を経て、松本さんが、自分のアニキや弟が吉本の重役になってゆく過程が、平成の吉本ですよね。それが令和になったらこうなった。という構図だと捉えています。

No.25 65ヶ月前

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